10月19日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
避難訓練、消火訓練だけが防災訓練ではない!  多くの企業で「避難訓練」や「消火訓練」が行われています。防災訓練というと、すぐにこの二つが思い浮かぶものです。もちろん、その訓練は重要であり、消防法でも推奨され、実際に所轄の消防署の協力を得て、通報訓練、消火訓練、避難誘導訓練、救護訓練等を同時進行で行っている企業も多いと思われます。しかし、この3年間ほどは、訪問する企業のほとんどで「コロナ禍であり訓練を見合わせていました」という返事をいただきました。コロナウイルス感染症が5類に移行したことから、今年は徐々にこれらの訓練も復活しているようです。ひとつの目からすれば大変良いことであり、評価できることです。次にまた感染症が蔓延するような事態が起こると、再びこれらの訓練も中断するのでしょうか。ここでぜひみなさまにお伝えしたいことは、防災訓練は、このような避難訓練や消火訓練ばかりが訓練ではない!ということです。建屋の中、会議室等を使い、数名のグループを組んで、テーブルを囲み行う机上訓練(図上訓練とも言います)も、防災訓練のひとつです。しっかりしたルールの下で手順を踏んで、道具を用意して行う図上訓練もありますが、ある程度の知見がないと実施には繋がらないでしょう。もちろん出来るとたいへん有効性が高まる良い訓練と思いますので、そのような講習会に参加し、またはYouTube等で勉強して一度やってみることをおススメしますが、ここでは、そのような知見がなくても出来得る図上訓練を紹介してみたいと思います。①避難誘導訓練:机上に社屋または工場等の全体敷地図、近隣を含めた市町村地図を用意し、みなでそれを囲んで、被害内容と発災想定を想像しながら書き込み、ここでこういう状態下ならどう命を確保するか、安全に逃げられるかを言い合います。例えば、震度6強、真夏日の月曜日の正午前、経営層不在、南の風強し、従業員食堂から出火、隣接する他社工場からも火の手があがる、路上は亀裂が入り指定されている避難場所方面は、車両と人でごった返している等です。建屋内、工場内も相応の被災で避難通路が塞がっていたり、非常口前が崩壊したり、停電もしている中で、どうしようという話し合いを持ちます。②心肺蘇生、止血訓練:消防署等から訓練用の人形を借り、ひとりひとりやってみましょう。また頭部や、腕・足等から出血している人への止血をタオル等で良いのでやってみましょう。社屋内の階段を使って、椅子に乗せた傷病人を移動してみることや、目隠しして階段を下りてみるといった訓練も有用です。③ビデオ等映像学習:商工会議所や市役所等では、防災関係のビデオを貸し出ししているところもあります。またYouTubeでもたくさん防災関係があります。流し見するだけでも良い勉強の機会となるでしょう。明日のこのコーナーでは、よく言われる図上訓練(DIG、HUG)の、詳細を紹介します。
コラム:防災用語 「深発地震」深発地震とは、字のごとく地中深いところで発生する地震です。一般的な定義では、地下200㎞以深で発生する地震とされていますが、識者によっては、沈み込んだ海洋プレート内で発生した地震をこう呼んでいることもあります。深さ500㎞以深で発生する地震は多いようです。
★この日に起きた災害や事件、事故
なし

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