10月20日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
図上(机上)訓練について調べてみよう!  災害に備える訓練として、多くの企業では防災訓練と称した初期消火・避難誘導・救護・通報訓練を行っていると思いますが、この3年間ほどはコロナ禍によって中断していた企業も多かったのではないでしょうか?しかし訓練は、体を動かすそのような訓練ばかりではありません。DIG、HUGといった数人で机を囲んで災害イメージを膨らませ、どうしたら助かるか、どのような状況に置かれどうすればより良い避難ができるかといった討論型の訓練も有用です。今日は、図上(机上)訓練に多く採用されているDIGとHUGについて触れてみたいと思います。①災害図上訓練DIG(ディグ):災害(Disaster)想像力(Imagination)ゲーム(Game)の頭文字をとって名付けられた机上で行う防災訓練です。自分の住む町のマップを広げ、マップを中心に4~6名程度で囲み、地域防災力の把握や襲うであろう災害のイメージング、そして被災を最小限に留めるための対策立案をしていく訓練です。初めて行う場合は、マップに主要な行政機能や、公共施設、道路網や鉄道等を色付けしてはっきりさせ、その上で河川、港湾、橋、崖や斜面、盛土等を色違いで書き込みます。その上で、自分の住む町の防災力、レジリエンス力を想像しましょう。ある程度把握することができたなら、次の段階です。震度6強程度の地震が襲ったら、地震とともに4m~6mの津波が発生したら、風速50メートルを超え雨量も多い台風が襲ったら、台風ではないが丸2日間降り続く線状降水帯に襲われたら、風が吹き荒れる中で工業地帯から火災が発生し内陸側に風が吹いていたら…といったさまざまな想定をし、季節や時間を加えて被災状況をイメージしましょう。最後に、どうすれば被害を小さく留めることができるか、皆で考えます。企業においては、自社の位置する場所を中心に、または工場の敷地図を拡げて、同じように進めると良いです。イメージを沸かせる行為そのものが防災力となっていきます。②避難所運営訓練HUG(ハグ):避難所、運営、ゲームのローマ字頭文字をとって名付けられています。DIGと同じように数名で机を囲みますが、違うのは、机上に広げるのがマップではなく、避難所の平面図であるという点です。そして災害が発生した場合、どのような状況が見られるか、ひとつひとつカードにします。例えば、「今震度6強の地震が発生した」「日曜日の昼過ぎ、天気は雨、道はぬかるんでいる」「約30家族50人がやってきた」「入口には10台ほどの車列」「レベル5が発令」「小1時間で、300人ぐらいが押し寄せるだろう」「被災状況はまつたくわからず」「近隣は停電、断水」「避難所はかろうじて電気はついているが断水」といった具合です。そのようなカードをたくさん用意して始めましょう。手順書があれば手順の確認、避難所内の家族ごとの囲い設営、受付準備、各種表示、伝言ボード設置、車両誘導、トイレ使用不可表示と簡易トイレ設営、等々挙げていったらキリがないほどの作業が出てきます。また障がい者や高齢者への配慮等も重なってきます。役割分担もしなければなりません。企業であれば、企業内で帰宅困難者または待機者を想定した社内避難所運営があり、その訓練に変えても良いでしょう。この2つの訓練については、検索すると多くの資料を入手できます。まずは調べてみることをおススメします。
コラム:防災用語 「水上竜巻」英語では、ウォータースパウトと言い、水面上に発生する強い渦巻現象です。冬場の発生が多いようで、温かい水面と冷たい空気が接して発生するメカニズムのようです。水中にあるものを高く巻き上げ、移動していきます。移動した先の地上等で、巻き上げた水や魚が大量に降り注ぐことがあります。
★この日に起きた災害や事件、事故
なし

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