10月25日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
リスクマネジメントに関する規格を紹介しよう!  リスクマネジメントに関わる国際規格としては、「ISO31000」があります。最新版は第2版となっている2018年版です。第1版は2009年に発行されていますから、9年ぶりの改正でした。関連する規格としては「ISOガイド73;リスクマネジメント-用語」と「ISO/IEC31010;リスクアセスメント技術」があります。ISO31000規格は、指針(ガイドライン)を示した規格であり要求事項規格ではないことから、認証取得する目的での使用はされません。リスクとは、規格の定義によれば「目的に対する不確かさの影響」ですが、簡単に言ってしまえば「起きるかもしれないし起きないかもしれない、損失をもたらし得る事象」ということになります。皆さんも日常的にリスクという言葉は何気に使っていると思います。台風も影響を及ぼさない進路であればリスクになりませんが、進路が自分の行動範囲に入ってくれば、それはリスクと認識するでしょう。いつ襲ってくるかわからない巨大地震もリスクですね。リスクは、このような自然現象ももちろんですが、他にも活動を阻害する、または損失につながる可能性があるあらゆるものが対象です。許容して受け入れるという事象もあれば、お金をかけて対策を取るという事象もあるでしょう。会社にとっては、リスクが多数存在しますが、その分析をしないと、不要に心配するだけ、あるいはお金をかけるだけに陥ります。リスク分析は、その事象の影響の大きさと、発生する確率で考えます。両方とも小さいほど許容でき、両方とも大きいほど対策をしっかり打つ必要があります。3年続いたコロナ禍は、まさに両方とも大きく、さまざまに対策を打ったはずです。企業が、リスクを洗い出し、分析し、評価する。そして対策を考え実施する。時には打った手を見直す。さらなる改善の手を打つといったことを進めなければなりません。これを「リスクマネジメント」と言います。災害に手を打つリスクマネジメントを「防災マネジメント」と言います。企業経営にとって、このリスクに対峙することが大変重要となってきており、商品を開発し、生産し、販売し、利益を稼ぐという事業側面だけでなく、いかに事業継続する力を持つかという側面の出来栄えが、利害関係者から注目されるようにもなってきています。リスクマネジメントへの投資は、ある意味、先行投資であり、何もない限りムダな投資と思ってしまいがちですが、自然災害が多く、また規模も甚大化している中では、重要な投資対象と言えます。ISO31000:2018規格の目次構成だけここに示します。まえがき-序文-1適用範囲-2引用規格-3用語及び定義-4原則-5枠組み5.1一般5.2リーダーシップ及びコミットメント5.3統合5.4設計5.5実施5.6評価5.7改善-6プロセス6.1一般6.2コミュニケーション及び協議6.3適用範囲,状況及び基準6.4リスクアセスメント6.5リスク対応6.6モニタリング及びレビュー6.7記録作成及び報告、となっています。
コラム:防災用語 「前兆すべり」前兆すべりとは、巨大地震等の本震発生前に、先駆けて起こるプレートのすべりを言います。すべりが時間経過の中で加速していって本震になるとも言われています。南海トラフ地震で、特に本震発生前に事前に前兆を捕まえることができるか課題ですが、このすべりを捕まえ、さらに大きな地震に至って「半割れ」と呼び、別の箇所で連動してもう片方が割れる、いくつもの巨大地震、時差発生が予測されているのです。気象庁から東海地震情報が新しくなったことを知らせる資料が出されていますので参照ください。2016897_ura####.p.p1.PDF (jma.go.jp)
★この日に起きた災害や事件、事故
近畿日本鉄道トンネル衝突事故(三重・昭和46年)死者25、負傷者218

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