■備えあれば憂いなし-今日の話題 2023年の台風6号の教訓! 2023年7月31日頃に、沖縄県に接近し始めていた台風6号は、勢力を増しながらも停滞し、8月2日に沖縄本島西寄りに最も接近、宮古島も暴風域に巻き込んで、付近一帯に被害をもたらし、かつ8月4日にはその進行方向を極端に真東に変え、鹿児島県奄美大島付近を通過、さらに本州に向かいました。この背景には、エルニーニョ現象と北極圏の温暖化によるものと言われています。本来、エルニーニョ現象は、その現象が生じていても寒暖域は南北にはっきり分かれますが、北極圏の温暖化によって寒暖域が大きくうねる形で赤道域から北極域の間に停滞することで、高温化とともに、発生した台風がうねりに沿って進行したことによるようです。識者によれば、地球温暖化は、その対策を勧めたとしても容易にその影響がなくなることはなく、今後も将来に向けて高温化と台風の大型化、スピードの鈍化、急な進路変更は発生すると言っています。このような極端な進路変更はこれまでは稀でしたから、沖縄、鹿児島への旅行を計画または旅行していた人にとっては散々な目に遭ったことと思います。コロナ禍が開けたせっかくの夏休み、南の島で過ごそうとした日々が一変したことでしょう。この台風6号はまた、多くの教訓を残してくれたのではないかと思います。①暴風雨が長期に渡る、②航空機を含めた交通手段の遮断、③物流機能のマヒ、④食料品が買えない、⑤停電と断水が長期に渡る、といったことでしょうか。また、沖縄県から他の場所へ旅行や出張で出かけていた人は、逆に自宅に帰れないといったことも同時に見られました。このような状況から学べることは、❶自宅を一歩出ると帰れなくなる可能性があり得るということ、❷食料品、飲料は、やはり備蓄が必要であること、❸電気や水がなくても食べられる食料品を用意すること、❹トイレが長期間使えなくなる前提の準備が必要なこと、❺乾電池、充電器、蓄電池は必要だということ、❻ビル、マンション、ホテルではエレベータが使えず歩いての上り下りになること、等でしょうか。これまでも叫ばれてきたことですが、改めて2023年のこの台風6号を教訓として、災害への備えをしたいものです。 |
コラム:防災用語 「地震空白域」地震空白域とは、単純に地震が発生していないところを指すだけではなく、過去に地震があり、または岩盤のズレが生じていても、長い間にわたって、地震が発生していない、震源となっていないところを指すこともあります。従って、大規模な地震が起こり得るところと考えることもあります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 石油化学工場火災(千葉五井・昭和48年)死者2、負傷者11 |
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