今年1年たいへんお世話になりました。おかげさまで多くの方に「防災朝礼」ブログをお読みいただき、また、お使いいただいています。来年は3年目に突入いたします。今後ともどうかよろしくお願いいたします。どうぞ、良い年をお迎えください。
■備えあれば憂いなし-今日の話題 最新の防災関連書籍紹介「首都防衛」 首都防衛という書籍、すでに読まれた方いらっしゃいますか?昨年8月20日に、講談社現代新書から発刊されました。電子版もありますので、紙版より手軽という方には電子版がおススメです。この本は、2016年8月から東京都知事政務担当特別秘書でいられる宮地美陽子氏が執筆されたもので、サブタイトルは、「知らなかったではすまされない最悪の被害想定」としており、さまざまに襲い掛かる可能性あるリスク“首都直下地震”、“南海トラフ巨大地震”、“富士山噴火”、“気象災害”、“弾道ミサイル”等に向け、命を守るために何をやるべきか、人々に問うた書籍です。私は、これまで防災士の立場で、数々の防災関連、災害関連の書籍を読んできましたが、この「首都防衛」は、他の書籍よりも一段と現実味ある内容であり、ほぼ一気に読んでしまいました。かなりの部分で私も思うところが一致し、自身の考えをなぞったようにも感じたものです。目次だけ紹介してみようと思います。「はじめに-最悪のシミュレーション」「第1章 首都直下地震の「本当の恐怖」」首都直下地震は何が怖いのか、東京湾封鎖、「7秒」が生死を分ける 他「第2章 南海トラフ巨大地震は想像を超える」タワマンは大丈夫なのか、「異次元」の巨大地震、「半割れ」の恐怖 他「第3章 大災害「10の教訓」」教訓①なぜ初動が遅れたか、教訓②空き地で「3万8000人」焼死、教訓③避難者が全国へ 他「第4章 富士山噴火・気象災害・弾道ミサイル」富士山噴火と地震は連動する、富士山が噴火したらどうなるか、増加する気象災害 他「おわりに」となっています。楽天ブックス: 首都防衛 – 宮地 美陽子 – 9784065330852 : 本 (rakuten.co.jp)、宇宙規模で地球を俯瞰的に眺めると、太古の昔から大陸は移動し続けていて、オーストラリア東部南方から押し上げられて今の位置に至っている日本列島は、やがては、アジア大陸と陸続きになると言われています。歴史をギュッと凝縮するなら、日本列島の下に潜り込む大地と、日本列島自体の陸地は、くっついたり離れたりしながら、朝鮮半島からアジア大陸に向かう途上。それを考えれば、大きな地殻変動と巨大な地震は、容易に想像されます。そこに地球温暖化が加わって、加速度的にいろいろなところで海や河川の氾濫、土砂崩れも頻発するでしょう。今生きるわずか100年間ほどでは、そう感じないことも、きっと、ひ孫が大人として生きる時代は、人と人とが戦う時間などない、自然災害が頻発するとんでもない日々になるかも知れないのです。そんなことを頭におきながら、この書籍を読まれてはいかがでしょうか。 |
コラム:防災用語 「トリアージ」トリアージそのものの意味は、優先順位付けをすることですが、昨今この用語が使用されるのは、主に大規模災害によって多くの傷病者が発生した場合、医療行為の優先順位を瞬時に判定していく際に言います。トリアージタグを使用して、4つの色で優先群を決定します。レベルⅢ緑は、優先度が低い軽症者、レベルⅡ黄は、優先2位で赤タグ傷病者の対応の次にあたります。レベルⅠ赤は、最優先傷病者で一刻も早く治療を要す命の危機が迫っている傷病者、そしてレベル0黒は、すでに死亡または回復の見込みがない傷病者です。歩行できる人だけを集合させるだけでもレベルⅢ群のトリアージに繋がります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 元禄地震津波(元禄16年)M8.2、死者5,233、家屋倒壊20,162 |
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