12月8日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
関東大震災、意外と知らない事象!  1923年9月1日11:58に発生した関東大震災。9月の当欄で紹介し、その教訓を活かしましょうとお伝えしました。今日は、関東大震災の意外と知らない一面、事象をお伝えしようと思います。①関東大震災の震源地は東京ではない!:関東大震災の震源地は東京だと思っている人が多いようですが、震源は東京市や多摩地域(現在の東京都)ではありません。ニュースで流される関東大震災の映像のほとんどが東京市の被災状況であり、それも陸軍被覆廠跡で発生した火災旋風による痛ましい焼死事故が強烈なインパクトを与えたために、東京を震源地と思ってしまっているようです。実際は神奈川県及び東京湾内、千葉県沖が震源地でした。②何回もの大規模な揺れが襲っている!:巨大な揺れが関東を襲ったのは1度だけと思いがちですが、実は翌日夕方までのわずかな時間内に6度の大きな揺れが発生しています。1日11:58のM(マグニチュード)7.9が小田原北部で発生したのを皮切りに、同12:01にM7.2と同12:03にM7.3がそれぞれ羽田沖の東京湾内と神奈川県北西部で、同12:48にM7.1が木更津沖の東京湾内で、2日11:46にM7.6が千葉勝浦沖太平洋内で、同18:27にM7.1が千葉九十九里沖太平洋内で発生しています。M7級の揺れが各地で時間をずらして発生しているのです。③群衆雪崩で多数の人々が亡くなっている!:東京都内では多数か所から火の手が上がり、多くの人々が火災から逃れるように、河川沿いの道路や橋に集中、そこかしこで人々が押し合い、押し潰され踏み倒され、または河川に落下したりして圧死、溺死等により命を失っています。④千葉から静岡伊豆にかけて津波が発生!:関東大震災で津波はあまり報道されませんが、伊豆大島や静岡熱海で12.0m、千葉館山や静岡伊東で9.0m、鎌倉で6.0m、下田で2.5m、木更津で1.8mでした。⑤土砂崩れで東海道線の一部がホームと車両ごと海に沈んだ!:神奈川小田原の根府川駅では、揺れによる大規模な土砂崩れが発生して、駅舎、ホーム、ちょうど駅に着いたと言われる車両が海中に流され水没しています。今でも海中にホーム跡を見ることができます。⑥山(丘陵)が飛び沢を堰き止め湖が出来た!:神奈川県秦野市にある湖はその名も震生湖。付近の丘陵が崩落し、沢の最上部を堰き止めたことで湖が誕生したといわれています。⑦デマはひとつやふたつではない!:朝鮮人が〇〇をしたというデマは耳にしていると思いますが、他にも、富士山が爆発する、東京に大規模な津波が襲う、さらに巨大な地震が発生する、といったデマが多く飛んだようです。関東大震災は、後世にさまざまな教訓を残してくれているのです。
コラム:防災用語 「フェーズフリー」日常時と非常時(災害時や緊急事態時)をあえて分けずに、フリーにしよう、いつもの姿にしていこうという考え方です。非常時に必要なものを非常時用と捉えずに、日常用に置き換えることで、常に非常時用のものが手元にあるという姿に替えようとする試み。備えない防災とも言われます。保存期間が長い非常食を用意するよりも、日常食を常に蓄え、日々回転させるローリングストックの考えも、フェーズフリーのひとつです。
★この日に起きた災害や事件、事故
なし

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