2月26日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
過去のホテル・旅館火災を振り返る!  旅行や出張でホテルや旅館に泊まることは、日常的な話しだと思います。以前は、フロントにチェックインすると必ず、「非常口はこちらです」とか「非常口をお確かめください」と言われたものですが、最近では、すっかりその案内はなくなっています。地震に対する対策が進む中、火災対策も進み、過去に比べれば、火災リスクはだいぶ低減しているように感じます。だからと言って、火災は発生しないと言い切れません。一度火災が発生すれば、大惨事に繋がりかねません。今日は、過去のホテル・旅館火災を振り返り、自ら留意すべき点について、最後にまとめたいと思います。①「水上温泉菊富士ホテル火災」昭和41年3月11日、30名死亡、28名負傷、石油ストーブの転倒が原因とされています、②「京都国際ホテル火災」昭和42年4月5日、12名負傷、③「下田温泉グランドホテル火災」昭和42年12月27日、④「湯河原温泉大伊豆ホテル火災」昭和43年2月25日、2名死亡、79名負傷、⑤「有馬温泉池之坊満月城火災」昭和43年11月2日、30名死亡、44名負傷、⑥「磐梯熱海温泉磐光ホテル火災」昭和44年2月5日、31名死亡、41名負傷、タイマツへの石油ストーブの引火が原因とされています、⑦「熱海温泉つるやホテル火災」昭和45年2月3日、⑧「和歌の浦寿司由楼火災」昭和46年1月2日、16名死亡、15名負傷、⑨「ビジネスホテル白馬火災」昭和53年6月15日、7名死亡、20名負傷、⑩「川治温泉川治プリンスホテル火災」昭和55年11月20日、45名死亡、22名負傷、アセチレンガス切断機の火花が原因と言われています、避難誘導の不徹底も叫ばれました、⑪「東京千代田区ホテルニュージャパン火災」昭和57年2月8日、32名死亡、34名負傷、客室たばこの不始末が原因とされています、また防火管理体制の不備も課題となりました、⑫「山形蔵王観光ホテル火災」昭和58年2月21日、11名死亡、2名負傷、⑬「東伊豆ホテル大東館火災」昭和61年2月11日、24名死亡、ガスコンロの長期過熱が原因とされています、⑭「河津温泉菊水館」昭和61年4月21日、3名死亡、56名負傷、⑮「別府温泉ホテル望海荘火災」昭和63年12月30日、3名死亡、1名負傷、タバコの火の不始末が原因とされています、⑯「福島市若喜旅館本店火災」平成6年12月21日、5名死亡、3名負傷、⑰「白浜温泉ホテル天山閣火災」平成10年10月17日、⑱「福山ホテル火災」平成24年5月13日、7名死亡、このようなデータとなっています。(出典先:相日防災㈱ホームページ、消防庁小林恭一氏“最近の中小旅館・ホテル火災の検証”、消防庁ホームページ)。最後に、留意点をいくつか記しておきたいと思います。❶いつでもすぐに避難できるようにしておく:もちろん宿に着いたなら寛ぎたいものですが、最低限非常口を確認し、避難経路を頭においておきましょう。❷火災報知器が鳴ったら状況を注視する:またかとかいつものことと思うことは、正常性バイアスに陥っている証拠です。冷静に状況を判断するようにしましょう。❸煙対応を知っておく:まずは火そのものよりも煙に注意しなければなりません。火災による煙は猛毒で少し吸引しただけでも死に至ります。煙は高いところに向かいますので、身を低くして口元を濡れタオル等で覆いながら逃げることです。床面に近いほど見通しも良いばあいがあります。昨今、ホテルによっては、客室入口ドア内側に“防煙袋”を備え付けているところも見られます。
コラム:防災用語 「おはしもて」子どもたちに向けた災害時の避難の心得を言葉の頭文字で示したものです。「お」は、押さない、「は」は、走らない、「し」は、しゃべらない、「も」は、戻らない、「て」は、低学年優先、です。「て」を含めずに「おはしも」と教えているところや、「は」を「か」駆けない、として「おかしも」と教えているところもあります。
★この日に起きた災害や事件、事故
客船ときわ丸沈没事故(昭和38年)死者・行方不明者47、エジプトルクソール熱気球墜落事故(平成25年)死者19

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