■備えあれば憂いなし-今日の話題 防災はISO規格も求めている! ISOマネジメントシステムに取り組んでいる組織は多いと思います。一番歴史の古い「品質マネジメントシステム」に始まり、今や多様な側面のマネジメントシステムがISOから発行され、日本国内においては、その多くがJIS規格としても発行されています。それらの中から今日は、防災についてISO規格も求めているという話をしようと思います。ISOについては以前、本ブログでも紹介していますが、スイスに本拠を置く「国際標準化機構」のことで、さまざまな製品や器具・治具、活動などの世界標準を策定し標準化を推し進めている国際機関です。その多くの標準のひとつに「マネジメントシステム」があります。マネジメントをシステムによって体系化し、運用することで、目的となる成果を得ようとする取り組みです。「品質」の他に「環境」「労働安全衛生」「食品安全」「情報セキュリティ」などなど多岐に渡っています。ここでは「環境マネジメントシステム(以下環境ISO)」要求事項規格にある、防災に繋がる要求事項について触れましょう。環境ISOは本来、企業が地球環境に負荷を与えない、または負荷を軽減するために何をなすべきかを考え、計画し実行し評価することが主軸です。しかしこれまで何度か改正される中で、現在の最新版である2015年版では、環境側が企業に及ぼす影響についても言及し、その側面についても対応する要求事項が加わりました。ひとつは、6.計画の6.1リスク及び機会への取組みでは「外部の環境状態が組織に影響を与える可能性を含め、望ましくない影響を防止又は低減するために取り組む必要がある、環境側面、順守義務、リスク及び機会を決定しなければならない」とし、附属書Aこの規格の利用の手引きでは、より詳細に「潜在的な緊急事態を決定するとき、現場ハザードの性質、最も起こりやすい種類及び規模、近接した施設で発生する可能性を考慮することが望ましい」としたうえで、その潜在的な緊急事態について、例示として、「悪天候」といった事象が組織に及ぼす影響への対応を示唆しています。もちろん「悪天候」というのは気候変動に伴う異常気象、気象災害を指しているのは言うまでもありません。 |
コラム:防災用語 「プッシュ型支援」プッシュ型支援とは、直訳して押し出し型支援といえるように、被災した都道府県などから具体的な支援要請が来なくても、国がその権限で、被災した住民に対して必要な物資などを調達して送り込む支援体制のことを言います。大災害に見舞われた地域では、情報が錯綜して適切な情報収集に時間を要したり、例え支援物資を手配する段になっても、その地域の物流能力が乏しいなどしたりして、タイムリーな支援活動が発揮できない過去の教訓から、このような支援策が生まれました。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 十勝沖地震(昭和43年)M7.9死者52、家屋全壊673、船舶流出沈没127津波高3~5m |
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