■備えあれば憂いなし-今日の話題 天井落下は、ケガ以外の危険も! 巨大な地震の発生では、相当頑丈な建物であっても天井が落下すること、壁面が崩落することがあります。実際に東日本大震災や熊本地震などで、多くの施設で天井落下や壁面崩落が見られ、大ケガを負ったり、命を失ったりした人も少なくありませんでした。それは主に、全身打撲などが原因と言われています。ところが昨今、別の心配もすべき必要が叫ばれるようになりました。それは、アスベスト(石綿)の飛散による吸引を遠因とした呼吸器疾患の発症や肺がん発症です。アスベストは、かつて建造物の断熱材や防音材として、費用対効果の優れた建材料として多く使用されてきましたが、いつしか健康被害が報告されるようになり、現在は使用規制されています。新築建屋には使用禁止され、目に見える吹付けなどは、建屋の建て替え機会を通じて徐々に、取り除かれていますが、床材、天井裏、壁材の中に入り込んだ加工材は、まだまだ多くの建物に残存しています。建設業者らには、解体工事などを施工するに際して、事前にその有無を調査することが規定されていますが、それはあくまで、増改築や立て直しなどによる建屋改変期でのことで、建屋をいじらない限り、いつまでもアスベストが含まれているかも知れない状況の建物が多く存在し続けるのです。そのような中で、地震が発生すると、前述したような被害が発生する可能性は十分にありうるのです。ビルのオーナーでさえ、自分のビルにアスベストが使われているか否か知らないことも多く、調査によってわかった事例もまた少なくないのです。コロナ禍も一段落し、すでに5類となって、マスク着用も個人にゆだねられるようになっていますが、このような可能性があることを知って、マスクは例え普段しなくなっても、ぜひ持ち歩くことを推奨したいと思います。またビルオーナーは、早い機会に専門業者による調査を経て、あると判断された場合には、取り去る工事をすることが期待されます。 |
コラム:防災用語 「家庭用シェルター」昨今、地震対策向けというより、防衛上装備としてシェルターという言葉を耳にするようになりました。まだまだ一般的ではありませんが、家庭用シェルターが少しずつ売れているようです。地下型シェルターや駐車場・庭置きシェルターなどさまざまです。その空間を普段づかいにしておき、災害時にいち早く活用しようという向きが多いようです。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 なし |
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