■備えあれば憂いなし-今日の話題 地下街にいる時の注意点 地下街は、水害と、内部で発生した火災を除いては、まず安全と考えて良いと思います。地下街は防火区画、また、防煙壁、非常放送設備などが充実しています。よほどの水が押し寄せたり、火災が拡大したりしない限り、防災機能は法規制を含めてかなり高いと言えます。むやみに慌てたり、逃げ出したりすることの方が危険を増す可能性があると言えます。人は同調性バイアスが働くことで、安全であってもひとりが逃げ出すことで「ここは危険が迫っている」と感じ取ってしまい、集団で逃げ出し、群衆雪崩へと発展しかねません。冷静に判断すること、場内アナウンスを待つこと、アナウンスに従うことがたいへん重要です。なお、群衆雪崩に巻き込まれないためには、なるべく壁面寄り、太い基礎柱の脇などが安全を確保しやすいと言われています。それは水が押し寄せた時も同様です。水は障害物がない中央帯に乗って流れ、勢いを増す特長があります。もちろん場所によっては渦を巻くことがないとは言えませんので、水が押し寄せたら早い段階で、水流の左右方向、高い場所に移っておくことも考えられます。階段やエスカレーターは水量によっては滝と化す可能性があります。エレベーターは停電などにより使用不可となります。地下が複数階ある場合は、水は下階に流れますから、少しでも上階例えば地下1階までは、慌てずに上がっておくのも対策の一つです。逆に火災の場合ですが、地下街は基本的に建築基準法によってスプリンクラーが作動することで、第一段階の消火が行われ、また各所にある消火栓などによって消火活動が行われます。地下街は商店街によって自衛消防組織も持っていますので、大規模に発展する可能性は低いように思われます。それでも大規模に発展したなら、階段、エスカレーター、エレベーターは煙の通り道となってしまいますから、むしろ火災が発生していない場所で待機し、安全を確保するというのもポイントでしょう。 |
コラム:防災用語 「河道閉塞」かどうへいそくと読みます。降雨・土砂災害のひとつで、長雨や集中豪雨などで崖崩れや土石流が発生し、その大量な土砂が河川を塞いで水流を堰き止めてしまう現象を言います。そこにまた大量の雨が溜まることから、土砂ダムなどとも呼ばれます。そして再びそこが崩壊すると、一気に下流に土砂とともに流れ、下流域に大きな被害をもたらすこととなります。堰き止められた早い段階で、水が大量に溜まらないよう、ポンプなどで排水する必要があります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 なし |
コメント