■備えあれば憂いなし-今日の話題 避難所が安全とは限らない!? 昨年(2022年)1月、多くのメディアが取り上げたニュースとして報じたひとつに「危ない避難所が2万4000か所、7割の市町村が浸水区域に」という記事がありました。地震に伴う津波でということでなく、風水害で浸水の恐れがある箇所ということです。これは内閣府が行った調査によるもので、このような浸水リスクが考えられる避難所は、住民が身を寄せる避難所として不適格であり指定することを避けるように当該自治体に通知されています。同調査結果によれば、浸水想定地域にある避難所は、2万4254か所で全避難所数の30.6%にのぼり、別に、土砂災害警戒区域にある避難所が、1万1959か所で15.1%、津波災害警戒区域にある避難所が、3984か所で5.0%のあたるとしています。東日本大震災では、いくつかの避難所が津波に襲われ、多数の死者を出しています。これらの事実を知れば知るほど、避難所が安全とは限らないということが、おわかりいただけるものと思います。浸水や津波だけではありません。天井の崩落や照明機材などの落下なども考えられます。では、どうすればよいのでしょう。答えがある訳ではありませんが、日ごろから地域の避難所を知り、どこに位置し、さまざまな災害リスクに対して、耐えうる頑強な施設かどうか、行政の指定避難所だからと鵜吞みにせず、雨風の時などの買い物ついでに、その周辺を見ておくといった事前観察も重要な対策のひとつです。もしかしたらその避難所は、選挙の際の投票所として開放され、中を見る機会が与えられているかも知れません。なお、避難所の選択は、避難所の中に入らず、車で校庭などを利用しようとする場合も同様です。避難所内の人々へは上階への避難誘導がなされたとしても、校庭で車中泊している人々への避難誘導がなされるとは限りません。これもまた理不尽に感ずるひとつになりそうですが、公助・共助・自助で一番重要なのは、自助であることを忘れてはなりません。 |
コラム:防災用語 「新学習指導要領」学校教育で教師が児童、生徒に学習指導する上での手引きとなるものです。直近では2017年に改訂され2020年から活用されています。この改訂での特長のひとつに「災害」に関する指導が大幅に増えたことがあげられます。災害について主体的に学び考える力をつける指導、地域ごと人々の防災に対する取り組みに理解を深める指導です。2011年の東日本大震災を受けた防災に関する内容が充実しています。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 三宅島噴火及び新島・神津島近海地震(平成12年)死者1、家屋全壊15 |
コメント