6月8日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
防災訓練は、体を動かす訓練だけが訓練じゃない!  私がこの3年、企業を訪ね、火災や地震を想定した訓練をしていますか?と伺うと、多くのご担当者の口から「コロナ禍で中断しています」「消防の指導で各自の避難経路確認のみに任せています」といったことが聞かれます。確かに感染拡大のひどい中、企業では感染者を出し、生産体制の見直しや勤務変更手配など非日常的な動きで、相当ご担当者は疲弊されていることは容易に想像できましたから、「収束したら再度行いましょう」と返したものです。ところで、併せて多くの企業ご担当者が考えている訓練は、体を動かす訓練、つまり役割分担し誘導班は避難を呼びかけ、集合場所に集め点呼をとる、消火班は、消火栓を開け、訓練用消火器で放水を試し、医療班は、担架でひとりふたり運んでみる、といった訓練を訓練だと認識しているようです。それもあって、コロナ禍=集合する訓練はしない、という構造式に至ったようにも思えます。今日お伝えしたいのは、訓練は、体を動かすばかりが必要なのではないということです。会議室や職場で、数人で(離れた状態ででも)、職場レイアウトや工場レイアウト(平面図)、行政が発行したハザードマップなどを広げて、「ここが崩れて塞がったらどう逃げる?」「ここから出火したら反対方向に逃がしきれるだろうか?」「ここから水が入ってきたら、上の階に逃げる最短ルートはどこだろう?」「当社が決めている避難場所までの間に危険なところはないかな?」「指定されている高いビルはどこにある?」「備蓄しているものは取り出しやすくなっているかな?」「レイアウト変更したけど、消火栓のホースは届くんだろうか?」などなど、いくらでも問答できそうです。この問答だけでもとても重要な訓練です。机上訓練とか図上訓練とか言われています。またより一段専門的な訓練に、静岡県が開発し広まった「災害図上訓練DIG」があります。地図を広げその上に透明シートを被せ、数人でそれを取り囲み、危険が予想されるところ、逃げる方向、道路などの崩壊などを想像して書き込んでいくことで、俯瞰的な目で防災を考える訓練です。改めて言いますが、訓練は体を動かさずに、頭だけで行うのも一方法であるということです。
コラム:防災用語 「SDGsと防災」SDGsは、すでにご存じの方が多いと思います。国連によって2015年に採択された2030年までの15年間で持続可能でよりよい世界を目指すべく定められた目標で、17のゴールと169のターゲットで構成されています。誰一人取り残されない世界構築が期待されています。その中でも防災に繋がるゴールとして、№11住み続けられるまちづくりを、や№13気候変動に具体的な対策を、などが直接的に関連付けられるでしょう。
★この日に起きた災害や事件、事故
なし

コメント

タイトルとURLをコピーしました