■備えあれば憂いなし-今日の話題 どの業種でもサプライチェーン再構築は必須!? 取引先を大切にしよう、先代から築いた供給先は変えないでいきたい、というのはごく当たり前と思います。これまで長い間に渡って、安定した仕入れができ、品質も最良だからこそ、サプライチェーンを容易に変えること、複数に手を広げること、などには躊躇することがわからないではありません。しかし、昨今の地球温暖化や気候変動は、年々事業経営に影響を大きく与えるようになり、場合によっては切迫してきていると言っても過言ではなくなってきています。その影響を正面から受けがちなのが、企業が事業継続していくうえで欠かせない、部材、食材、資材など購買品です。言うまでもありませんが、サプライチェーンとは、企業が製品を生産、製造するために必要な、ありとあらゆる資源を外部から企業に供給する流れ、体制のことです。サプライチェーンには、多くのサプライヤーの繋がりがあり、直接企業に納入しているサプライヤーのバックにも何重ものサプライヤーが関わっています。そのひとつが崩れて、当該資源、リソースが停止、それによりそのサプライヤーが事業停止した場合、チェーン全体に影響を及ぼすのは、容易に理解できるものと思います。そのリスクが、温暖化、気候変動で非常に高まっているということです。そのようなリスクを少しでも低減させるため、サプライチェーンを再構築しておくことが必要なのです。業種に関わらず、どの事業であってもです。それは、真に危機が迫る前、ずっと早い段階で進める必要があると思います。具体的には、ひとつは地理的位置によるリスク分散からの契約先の複数化です。さまざまな災害を想定して、購買先が受ける可能性がある被災リスクを分散させることです。ふたつめは、これまで〇〇の産地と言われた産地が変わっていっていることからくる分散です。顕著にそれが表れている状況が、小さな国土の我が国においても多数見られます。我が国においては、少しずつ、産地が高緯度化しています。従来のブランドや、価値観は通じなくなる可能性が高いと言えます。また、まったく逆の見方をし、出来うることを考えるならば、企業が今お付き合いしているサプライヤーの、リスク低減を支援するということです。地球温暖化や気候変動に適応すべく、被災しても事業停止に至らないよう、防災・減災対策を支援する、品質維持のための研究を支援するといったことです。このような地道な再構築や支援が、今こそ急務と思われます。 |
コラム:防災用語 「事前避難」事前避難とは南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発せられ、続いて巨大地震が起きる可能性が予想される場合、後発地震警戒が出されます。浸水被害により避難が間に合わないと思われる地域に対しては、1週間程度、知人や親せき宅に身を寄せることを求めることとなっています。これを事前避難といいます。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 東京勝島倉庫爆発火災(昭和39年)死者19、負傷者158 |
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