■備えあれば憂いなし-今日の話題 シリーズ連載:企業は防災のため順番に何をすればよいか② 企業として職場それぞれに従業員分の防災用品、防災備蓄品の購入を! 災害時に、従業員を帰宅させることが、二次災害や道路への歩行者集中による緊急車両通行困難に繋がるとして、多くの都道府県市区町村自治体では、帰宅困難者対策として企業に非常用備蓄品の確保を呼び掛けています。例え条例等で定められていない地域であっても、是非、従業員分の防災用品・防災備蓄品を購入し、取り出しやすい場所に保管しておきたいものです。ヘルメットや飲料はもとより、軽食料、保温シート、救急セット、簡易・携帯トイレなどです。特にトイレ対策に手がついていない企業が多く目立ちます。建屋内トイレはすぐに使用できなくなる可能性が高く、その対策は必須です。なお、軽食料・飲料には”賞味期限”が設定されていることから、その監視をしておく必要であります。期限がきて切れてしまう前に交換しておかなければ、いざという時に利用できません。今ではその管理まで引き受けてくれる防災用品専門業者も登場しています。 社内のあらゆる箇所の点検と防災・減災対策をとる! 転倒防止のため突っ張り棒や専用金具を使って、ロッカーや書庫、冷蔵庫、複写機などの固定をしましょう。高いところに積んでいる段ボールや書類、ファイル等は、揺れによって飛び出し、降り注ぐことがあります。冷蔵庫や複写機は床を走ることがあります。また、通路は幅を確保し、複雑化せず直線的に配置、また、たとえ一時的であっても出入口付近に物を置かない、ガラス窓に飛散防止フィルムを貼る。最寄りの消火器やブレーカー、AEDの場所等をわかり合っておくことなどが必要です。 職場近隣道路のアンダーパスや、河川にかかる橋脚を調査する アンダーパスとは、鉄道や道路と立体交差している箇所で、掘り下げられてくぐる形状の箇所をいいます。アンダーパスは水が流れ込みやすいわりに排水量は限界があり、また木の葉等で排水溝が塞がれていることが多いものです。塞がれていると水は貯まる一方となります。集中した降水、例えば線状降水帯による一極集中豪雨などによっては、わずかな時間で冠水してしまいます。職場付近にこのようなアンダーパスがどこにあるか調査しておきましょう。橋脚は、地震や大雨によって、容易に倒壊したり流されたりすることが多々あります。特に昭和30年代までに作られた橋脚は、老朽化が激しいという話しも聞きます。近隣の河川にかかる橋脚を調べ、場合によっては避難経路等の再考が必要かもしれません。昨今では、大きな河川よりも小さな河川のほうが、逆流による氾濫の可能性が高いと指摘されています。 |
コラム:防災用語 「あられ、ひょう」いずれも空から降ってくる氷の塊ですが、大きさの違いにより呼び方が異なります。あられは、直径5mm未満のもの、ひょうは、直径5mm以上のものを言うようです。どちらも屋外にいるとケガをする可能性がありますが、特にひょうは、車のガラスを突き破るほどの被害を発生させることがあります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 水俣土石流災害(平成15年)死者19 |
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