■備えあれば憂いなし-今日の話題 シリーズ連載:企業は防災のため順番に何をすればよいか⑦ 工場などでは作動装置の異常があり得ることも頭に置く! 災害時には、こんなことが起きるのか?ということが起き得ます。特に製造工場では、その気密性や衛生管理の観点から、普段から各作業区分が分かれ、電動によるシャッターや扉、エアーシャワーなど、多くの電動設備に囲まれていると思います。そのような電動機器が、例えば、安全装置制御に従わずに開閉してしまう、開くべきシャッターや扉が開かない、閉まるべきシャッターや扉が閉まらない、エアーシャワー室に閉じ込められた、設備が中途半端なところで停止し体の一部が入ったまま等々です。普段からこのような事態が発生しないよう、二重三重のセーフティーを設けていてもです。念頭に置いておくだけで、非常時に正常性バイパスに陥らず、早く手を止めたり行動を変えたりできる可能性を秘めています。(正常性バイアス:緊急時のアラームや放送があっても大丈夫だろう、危険は自分に迫らないだろうと思ってしまう心理) BCPプロジェクトの立上げ 企業内において、防災・減災の必要性についての認識が高まり、リアルな訓練、机上ディスカッションが活発に行われるようになったなら、次は、企業規模や業種を問わず「BCP(事業継続計画)プロジェクト」を立ち上げたいものです。すでにBCPを作成している企業があるかも知れませんが、まだ手つかずの企業や、BCPが陳腐化している企業、地震災害にしか対応していない企業は、ぜひこの機会に進展させてほしいものです。まずはそのプロジェクトを立ち上げましょう。総務担当やエンジニアリング担当だけでなく、幅広く人選し、職場ごとに自分事として考えるプロジェクトにしたいものです。 |
コラム:防災用語 「り災証明」り災(罹災)証明とは、自治体などが被災の程度を認定した証明書です。家屋が自然災害などで被害を受けた場合に、この証明書の発行を申請し、発行されることで、火災保険の請求や、さまざまな被災支援制度を利用することができるようになります。ただし大規模な災害で被災した時には、自治体自体も被災していることが多く、限られた資源の中で調査や発行業務を行うことから、発行されるまで時間を要することが多くなります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 諫早水害(昭和32年)死者・行方不明者722、家屋全壊・流失1,564 |
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