■備えあれば憂いなし-今日の話題 南海トラフ地震被害想定! 昨今、叫ばれている大災害のひとつが「南海トラフ地震」です。国にとってもその甚大な被害により経済面でも大きなダメージを受ける可能性があると言われている巨大地震です。以前は、東海地震・東南海地震・南海地震などと分けた言われ方をしていましたが、現在はこのように呼称されています。東側では愛知県周辺から、西側は宮崎県周辺にいたるまで、広域であり、いずれか一か所で大規模な断層のズレによる地震が発生すると、他の箇所にも誘導されるように断層のズレが拡大し、広域にわたって、複数回の大規模地震が発生するというものです。海中が震源となる可能性が高く、大津波の発生も予想されています。和歌山県及び高知県の海岸沿いでは、相当の津波被害が想定されています。30年以内に発生する可能性が70%から80%と、高い確率で発生が予測されている、極めて現実的な発生しうる地震と言えます。国は、「南海トラフ地震」の発生を念頭においた法律として「南海トラフ地震対策特別措置法」を発布しています。この法律は、南海トラフ地震がひとたび発生した場合の、被災の程度が極めて高い恐れがある地域に向け、地震津波対策強化地域としての指定や、市区町村に対策計画の作成を求め、あるいは国からの支援を定めたものです。地震津波対策強化地域は、千葉県から鹿児島県にまで至る1都13県、139もの市町村が指定されています。この数字だけみてもいかに広域に被害が及ぶかわかるでしょう。各地では、程度の差はあれ津波が襲い、浸水、家屋の倒壊・流出、道路や橋といったインフラの喪失が考えられています。ここでもこんな事態に?といった予測もされ、発生域からやや北部に位置する大阪駅周辺でさえ、2メートルの浸水が予想されています。2メートルといえば、人は完全に浸かってしまい多くの溺死に繋がりかねません。緊急車両の出動や医療もままならず、たとえ命が助かったとしても、その後の緊急物資輸送の不通から、避難所さえ運営が停滞することも考えられます。いかにひとりひとりが命の確保、しばらくの間の生命維持に努められるかが、重要なカギになるものと思われます。不要に恐れる必要はありませんが、中央防災会議がとりまとめた「被害想定(現在第二次報告)」を確認し、または予想動画もありますので視聴して、まずは想定をイメージすることです。それによってはじめてどうしたらよいかの発想に繋がっていくものと思われます。 |
コラム:防災用語 「フェード現象」自動車などの走行中、ブレーキを連続的に使いすぎた結果、ブレーキの利きが悪くなる現象です。水が溜まった路面を走行した際に、タイヤと路面との間に水が入り、路面との摩擦力が失われてスピード制御ができなくなるハイドロプレーニング現象とは異なるが、雨の山間部走行での事故では容易に原因がつかめないこともあります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 なし |
コメント