8月2日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
まもなく関東大震災100年!教訓を学ぼう!  約10万人の犠牲者が出た、大正12年9月1日正午前に発生した「関東大震災」から、まもなく100年となります。関東大震災を直接経験したという人は、そう多くないかも知れませんが、私たちは、この現実から多くを学ぶ必要があります。ひとつめは、建物の耐震化です。当時と違って現在では、建築基準法により、強固な構造が基準となっていますから、当時のような軒並み倒壊する状況はないかも知れません。それでも古い建屋が立ち並ぶ地域では、多数の既存不適格住宅(現行法基準は満たしていない古い基準で建てられた建屋)も見られ、震度6強レベルでは倒壊する可能性が高いと言われています。市町村では補助金支援により、耐震化を推し進めていますが、住む人々が高齢化している中、思うように進んでいないという声も聞かれます。ふたつめは、火災対策です。関東大震災では、ちょうどお昼の支度をしている時間帯でもあり、多くの場所から火の手があがり、木造住宅が多かったことからたちまち燃え広がり、火災旋風(複数個所からの火災により、炎どうしが渦を巻き、竜巻状態に発展する状況)を引き起こして、約4万人が焼死したと言われています。この現象は、今でもあり得ると言います。家と家が近づき、消防車が入り込めない細い路地では、一か所で火災が発生したとしても、すぐに広がると考えられ、複数個所からの出火では、再び火災旋風に至ると言われています。みっつめは、 情報伝達です。もちろん当時は、正しい災害情報を得ようとしても限界がありました。避難誘導に繋がるコミュニケーションもままならなかったと言えます。情報伝達については、入手についても発信についても、今ではネット通信の普及により、不自由はなくなりました。容易に情報を入手し、現状を発信できる世の中です。しかし注意しなければならないのは、情報の錯そう、通信障害です。大災害時は混乱をきたす可能性は十分あります。最後は、住民相互及び自治体との協力のしあいです。自己中心的な考えは、災害を拡大させてしまう可能性があります。例えば緊急車両が通行できるよう、通行する道路の確保や、救急車の適正利用、医療従事者や避難所運営への協力などです。繰り返しますが、関東大震災の教訓を学ぶということは、建屋の耐震化に関心を持ち、自ら住居の耐震化を進める、家具の倒壊を防ぐ手立てをする、火災を発生させない、住居間を広く保つ、区画整理などに率先して協力する、正しい情報を得るよう普段から入手先の選択、注意を払う、共助に努めるということです。
コラム:防災用語 「帰宅困難者対策条例」2011年3月11日に発生した東日本大震災を機に、大災害発生時には帰宅を含む移動をむやみに開始することは、二次災害の危険や緊急車両出動の困難に繋がることから、事業者に対して、一斉帰宅の抑制や連絡手段の確保といった事前準備、一定の備蓄品準備を求めた条例です。東京都がいち早く2012年に制定、翌2013年から施行されています。
★この日に起きた災害や事件、事故
台風第10号(昭和57年)死者・行方不明者95富士川鉄橋流失

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