■備えあれば憂いなし-今日の話題 3.11の時の東京ディズニーリゾートを振り返る!② 大震災発生当日、どのように対応したのか、時系列で紹介したいと思います。以下は、当資料からそのまま引用しています。2011年3月11日、14:46地震発生・各所でゲストへ声かけを実施▶一部ショップのキャストは、余震が続いていたため、ゲストに頭を防護していただく防災頭巾代わりにぬいぐるみの貸し出しなどを行いました。・全アトラクション、エンターテイメント、レストラン、ショップの運営中止、・ゲストを、屋外避難エリアへ誘導、・ゲスト、キャストにケガ人がないことを確認、・地震に対する注意を促す園内放送の実施、・火災およびガス漏れがないことを確認、・施設点検を開始、15:22「地震対策統括本部」設置、●屋内避難建物の安全点検開始▶ゲストに待機していただく建物の安全を確認するために、社内の応急危険度判定士有資格者を含む技術者が、応急危険度判定に準じる安全点検を行いました。●降雨のため、ゲストへ雨具の配布▶ショップで販売している傘やレインコートの数が不足していたため、キャストは、ゲストに雨や風をしのいでいただけるよう、おみやげを入れる袋や包材、ブルーシート、ごみ袋を配りました。●地震の概要、公共交通機関の運行停止情報に関する園内放送の実施(以降、30分おきに実施)、●安全点検が終了した建物へゲストの誘導開始、●徒歩や車などで帰宅可能なゲストに周辺道路のインフォメーションおよび帰宅支援マップ配布、●クッキーやチョコレートなど園内で販売している菓子類、非常時用のアルミブランケットの配布▶交通機関や周辺の状況を確認しながら、混乱を避けるため、ゲストが待機している場所において、インフォメーションを提供するとともに、菓子類やアルミブランケットを配りました。19:00 3/12の休園を決定、●非常食および飲み物の配布▶公共交通機関の運行停止を受け、帰宅困難なゲストに、備蓄していた非常食の「大豆ひじきご飯」と「五目ご飯」などを配りました。●東京ディズニーランドから東京ディズニーシーへ、一部ゲストを誘導▶東京ディズニーランドの屋外に待機いただいている一部ゲストに、屋内の待機場所に余裕のあった東京ディズニーシーへ移動していただきました。ゲストの安全性を優先し、関係者専用のバックヤードを通行していただきました。3/12 4:00 ●交通情報等の提供▶交通情報を記載した紙を、園内のゲストの待機場所に掲示し、情報提供を逐一行いました。●朝食の配布▶ゲストに提供できる温かい食事を検討し、パン、スープ、園内で販売しているギョウザドッグ、飲み物などを配りました。●東京メトロ東西線が始発から運行を再開したことに伴い、パークから浦安駅へ臨時バスの運行を開始▶JR京葉線、武蔵野線の運行開始までの間、東京メトロ東西線浦安駅までのシャトルバスを運行しました。16:00 東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの全てのゲストが帰宅、と、記されています。時系列でみていくと、いかに指揮命令系統を行き届かせ、タイムリーに事を運んだかが窺えます。明日のこの欄では、引き続き連載③として、その後の地震対策、及びOLCグループのCSRを紹介しようと思います。 |
コラム:防災用語 「越水と溢水」越水は、河川の水位が上がり、水が堤防を越えてあふれ出す現象をいい、溢水は、河川の水が堤防のないところであふれ出る現象です。ちなみに溢水に至る背景として、堤防が切れてしまう決壊によるものと、そもそも部分的に堤防高が低く低い箇所からあふれ出るものとあります。堤防が決壊することを破堤とも言います。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 カスリーン台風(昭和22年)死者・行方不明者1,529、建物全壊・流失12,761、長野県西部地震(昭和59年)M6.8、死者29、負傷者10、家屋全壊14 |
特集:ぼうさいこくたい2023
毎年開催されている国民向けの国内最大級防災イベント「ぼうさいこくたい2023」が、神奈川県横浜市の横浜国立大学で2023年9月17日(日)と18日(祝)の2日間開かれます。防災推進国民大会実行委員会が主催するもので、今回が8回目。今年は、関東大震災からちょうど100年となったことから、テーマは「次の100年への備え~過去に学び、次世代へつなぐ~」としています。入場は無料。ぼうさいこくたいは、平成27年に宮城県仙台市で開かれた「国連防災世界会議」で「仙台防災枠組2015-2030」が採択されたことを受け、防災の動きを全国民に広げるべく推進しようと、各界各層の団体や機関が賛同、平成28年に第1回が開催されたのが始まりです。横浜国立大学内の校舎を使用して、さまざまなセッション、ワークショップ、屋外展示等々が両日に渡って行われます。少し紹介してみましょう。「セッション」では、例えば「知ってほしい!活かしてほしい!政府の地震調査研究~これからどうする⁉」や「災害時の思い出の品フォーラム」、「これだけはやっておきたい~マンション管理組合に必要な大規模震災への対応と進め方~」、「防災科学からみた関東大震災の回顧と展望」等々です。また「ワークショップ」では、例えば「身近なもので楽しく防災ワークショップ(工作)」や「which?どっち?防災生活ゲーム」、「災害看護でまちづくり」、「親子で学ぼう!防災・気象情報のミカタ」等々です。「屋外展示」では、例えば「地震体験と防災の昔・今・これから」や「ペットの防災対策は大丈夫?」、「走る蓄電池電気自動車を活用した停電対策」、「KDDIの災害に備えた取り組み」等々です。さらに、「オリジナルセッション」として、例えば「NHK民法6局プロジェクト#いのちともに守る」によるテレビ制作者セミナー、番組上映や制作者の講演が、「シネマde防災~アニメを振り返り未来を語ろう」として、災害を題材にしたアニメ映画をはじめとするエンタメを一緒に見ようというような企画もあります。大学生独自の企画コーナーもあり、ほんとうに内容盛りだくさんです。ちょっと真面目な学習に繋がる内容からゲーム感覚で楽しむ内容まで、専門家にも企業担当者にも、奥様方にも、子どもたちにも有用な1日になるのではないかと思います。詳しくはこちら→ぼうさいこくたい2023 (bosai-kokutai.jp)
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