9月19日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
電動に頼って手動操作方法を忘れていませんか?  今さらではありますが、日常業務や日常生活には、電気は欠かせないものです。物流倉庫では、バーコード等によって自動ピッキングが進み、食品工場では、衛生管理を強化するために手で触れずに開閉できる電動扉が各所に設置され、飲食店ではタッチ画面でメニューを選択しロボットが配膳するようになり、ホテル宿泊やツアー参加はネットを通じて手配し、ホテルチェックイン・チェックアウトは画面で済ませる、というように人によるエラー削減、従事する人の削減がこの数年で格段に進展しています。ある企業の作業場現場を見ると、人がいない中で、機械だけが生産、製造を行っている風景を目にします。ロボット化が本当に進んでいることを実感する瞬間です。しかし、当然のことながら電気は限りがあり、停電することもあります。すでに28年前のことになりますが、神戸を中心に広域に被害が及んだ阪神・淡路大震災では、その前日からホテルに投宿していた宿泊客のチェックアウト精算に、レジが使えないことによる手計算での対応に、長蛇の列で長時間にわたったという現象が見られました。もっともその前後、コンビニエンスストアを経営していた私は、停電時レジが使用できない中での手計算や釣銭の暗算に戸惑うアルバイトさんの多さに驚いたものです。すでに、手計算や暗算の必要はすっかりなくなっていましたから、いずれの言葉さえ死語になっているかも知れません。さぁ、前述したような自動化、電動化が進んだ昨今、停電が発生した時に、はたして働く人々も、消費者側もどうするのでしょう。私は、緊急時に備え、手動による対応の教育が重要であると思っています。例えば電動開閉扉は手動でも開閉できるようには設計されているものですが、緊急時にパニックになりがちな中でも冷静に手動開閉できるよう、手順を教えておく、大きく手順を掲示しておく、ホテルや小売業では自動チェックイン・チェックアウト機やレジが動作しなくても、容易に顧客対応できるよう教育しておく、倉庫では人の手によってもピッキングや送付状の手書きができるようにしておく等です。大規模災害等、緊急時の対応いかんがその後SNSで発信されたり、企業イメージに直結したりする可能性は十分あります。また事業再開までの時間を多少なりとも短縮できる、消費行動を継続できることにもなると思っています。このような点も緊急時に向けた準備のひとつかも知れません。
コラム:防災用語 「災害サイクル」災害サイクルとは、ひとたび災害が発生してから、ライフラインが復旧し、復興が終えるまでのプロセス循環を言います。発生期(超急性期):災害直後の混乱・状況調査・トリアージ期→急性期:ライフライン確保・集中救命救急期(~72時間)→亜急性期:慢性疾患対応・避難所運営・復旧期(~3週間)→慢性期:復興開始・中長期支援期(~数か月or数年)→平穏期:一定の復興が終了(~数年or十数年)→防災・減災期へと繋がるサイクルです。
★この日に起きた災害や事件、事故
メキシコ地震(昭和60年)M8.1、死者約9,000

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