12月11日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
緊急時の避難行動を阻害するリスク!  一言で言ってしまうと、①まだまだ真に避難する人の視点で考えられていないことが多い、というのと、②被災者の多くがまだまだ正常性バイアスにはまってしまっているという現実です。①については、❶何が、どこが、どのルートが安全で何が、どこが、どのルートが危険か、人々はわからない。❷避難ルートの表示が途中でなくなる。です。特に❷の件については、普段なにげに感じている人が多いのではないでしょうか。例えば、駅の構内表示板です。乗換や出口に向かうべく歩き出し、最初は、〇〇方面とか、△△出口と書かれた表示を頼りに歩き始めるものの、途中でその案内表示がなくなり、「ん?どつちだ?」ということがよくあります。このように最後、目的を達し到着するまで、誘導表示が途切れることは、緊急事態時は、大きなリスクです。また、右側を歩くのが良いか、左側を歩けば良いかも、途中の危険源次第では重要ですが、あまりそのような表示は見られません。さらに夜間、表示が読み取れる蓄光加工がされている場合もありますが、ほとんどは蓄光処理がなく、見えづらくなっていないでしょうか。②については、すでに問題点として挙げられており、内閣府中央防災会議の資料を引用するなら、「避難行動を行わずに被災する人が多い」ということ。実際の調査では、豪雨時に犠牲となった人の9割が行動していなかったという結果が見られます。避難しなかった人々のその理由を聞いたところ、4割弱で「自分が被害を受けるとは思わなかった」というものでした。また1割弱が「マンション等の2階以上に居住しており避難の必要性がないと判断した」というものでした。どうすれば避難が必要と判断するかについては、ダントツ8割強の人々が「命令形の避難情報」が欲しいという結果でした。避難行動に移ってもらうには、❶命令口調で、❷信頼できる人が、❸既往災害と比較した呼びかけをすることが良いようです。
コラム:防災用語 「防災ポーチ」もしもの時に備えて普段から、防災グッズの持ち歩きを推奨した造語です。すでにセットとなって販売されているものもありますが、基本は、ポーチに自ら選択したグッズを加えておくことです。防災グッズは、徐々にその時向けに用意しておくものという考え方から、普段から使う、または、すぐに使えるようにしておくものという考えにシフトしつつあります。
★この日に起きた災害や事件、事故
竜巻(茂原市・平成2年)死者1、負傷者78、家屋全半壊262

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