■備えあれば憂いなし-今日の話題 全国に広げてほしい東京都の防災施策! 全国47都道府県の中で、とりわけ予算が多い東京都ですが、人口が多いだけあって、首都直下地震のリスクはもとより、さまざまな気象災害リスクによる被災は、甚大になると予想され、そのためにひとりでも多くの人の命を守るべく、防災対策もいちばん進展しているといって良いでしょう。もちろん道府県の予算からして、なかなか防災対策に手がつかないという事情もあると思われますが、ハード面に難しさはあっても、ソフト面であれば、東京がすでに打ち出している施策や知恵を活用し、導入することは可能なのではないかと思っています。今日は、東京都の防災施策の中から、ぜひ他の道府県にも広げてほしい施策について、触れてみたいと思います。もしかしたらすでに導入している道府県もあるかも知れません。その施策がより広く全国に展開されることを祈ってやみません。以下の紹介は、東京都の防災ホームページから引用させていただきました。①「防災コーディネーター研修」:災害時に発生する多様なニーズに、よりきめ細かく対応することを目的に、必要な知識を身につけ、災害時に適切な行動を取り、周りの人を牽引できる女性が、地域や職場の防災活動において活躍することが必要であるとし、その活動のリーダー的な人材となる女性を防災コーディネーターと位置付けて、研修終了後に修了証とともにIDタグを渡しますというものです。女性向け資格であり女性の視点をうまく活動に活かそうとする強い考えが感じ取れます。②「防災検定」:防災サバイバルゲーム的な防災知識模擬試験です。Web上で進めていきます。逃げるための備え・住まいの備え・発災時の備えの3つがあります。楽しみながら防災知識が身についていきます。③「防災ブック」:各家庭に一冊常備し、備えが万全となるよう作られた冊子で、東京都独自の特性を踏まえて作成され、平成27年に都内全課程に配布されました。初版が前面見直しされ、現在、東京くらし防災(行動編)と東京防災(知識編)の2冊となっています。都民以外の方でも、購入することが可能です。④「帰宅困難者対策条例」:帰宅困難者対策に取り組んでいる地方自治体は多いものの条例化しているのは稀有です。平成25年に施行されています。大規模災害時には鉄道やバス等公共交通機関がストップし、また倒壊した建物や飛散したものの中を帰宅することはかえって危険であるとし、むしろ社屋内等で一定期間過ごし、安全が確保されるようになった段階で帰宅させましようと呼びかけたものです。都内に勤務する人に限定せず、都内に来ているあらゆる人々を対象としています。⑤「事業所防災リーダー制度」:職場での万が一に備えるため、職場の防災対策を推進する本制度に登録いただくことで、東京都から防災情報を直接知らせる仕組みです。緊急事態時に東京都と企業とを結ぶパイプの一つとして機能したいとするシステムです。⑥「防災アプリ」:スマホ向けアプリケーションです。AndroidとiOSに対応しています。まなべる・あそべる・つかえるを基本コンセプトにしています。⑦「緊急輸送道路の整備」:阪神淡路大震災を教訓として、地震直後から発生する緊急輸送を円滑に行うため、高速道路や一般国道、これらを連絡する幹線道路、知事指定の防災拠点を相互に連絡する道路を設定、大規模災害時には、一般車両の乗り入れを禁止する処置をとります。⑧「公園増強」:関東大震災等を教訓に、火災が発生した際、火災による延焼拡大を食い止めようと、都内各地に公園づくりを推進しています。⑨「地下廃水空間確保」:河川からの外水氾濫や配管亀裂等による内水氾濫を最小限に留めるべく、都内の地下多数か所で、地下奥不覚に、排水を導く巨大空間、トンネルづくりを推進しています。⑩「通信の確保」:緊急事態時にも、通信回線の輻輳に対応し、緊急連絡手段が途絶しないよう、その時には宇宙空間の衛星を経由して通信が継続できるよう備えを進めています。また、電柱の地中化も関連する施策のひとつです。等です。トップページ|東京都防災ホームページ (tokyo.lg.jp)、このような施策が各地に広がることが期待されます。 |
コラム:防災用語 「津波避難タワー」津波避難タワーとは、津波が押し寄せ、水平移動では避難が間に合わないとされる地域に、近隣住民やその付近を訪れた人々を、津波被害から守るべく、高層タワーとして建設された鉄骨主体の施設です。約10m程度ありビル4階程度の高さまで上がることができます。南海トラフ巨大地震の発生により大津波が予想されている高知県では、100基を超えるタワーが作られています。しかし津波被害想定が見直され、また要支援者が多い中で、設置場所や避難方法に課題も多いようです。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 富士山大噴火(宝永4年)宝永山誕生、白木屋火災(昭和7年)死者14、負傷者500余、二条プラザ火災(旭川・昭和51年)死者3、十勝岳噴火(昭和63年) |
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