1月15日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
ISO26000社会的責任に関する手引き規格紹介!③  本シリーズ3回目の今日は、「社会的責任の認識」、「社会的責任の中核主題」、「環境と社会的責任」について触れてみたいと思います。まず始めに「社会的責任の認識」についてです。箇条5.2でそのことに触れています。「組織が社会的責任に取り組む上で、次の3つの関係を理解すべきである」として、①「組織と社会:組織は、自らの決定及び活動が社会及び環境にどのような影響を及ぼすかを理解し、認識すべきである、また、これらの影響に関して、責任ある行動として社会が何を期待しているかを理解すべきである」としています。②「組織とステークホルダー:組織は、様々なステークホルダーを認識しているべきである」としています。③「ステークホルダーと社会:組織は、その組織の影響を受けるステークホルダーの利害と社会の期待との関係を理解すべきである」としています。そして、前回示した「原則」や今日前述した「認識」によって、いよいよ本規格の重要な箇条である「社会的責任の中核主題」へと構成が進んでいきます。箇条6に、7つの中核主題が示され、「組織は、その中核主題に取り組むべきである」としています。「組織統治」「人権」「労働慣行」「環境」「公正な事業慣行」「消費者課題」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」の7つです。これらの中で、「環境」をここでは取り上げ、防災・減災につなげて紹介してみたいと思います。環境に関する課題について、4つのテーマを掲げでいます。「課題1:汚染の予防」「課題2:持続可能な資源の利用」「課題3:気候変動の緩和及び気候変動への適応」「課題4:環境保護、生物多様性、及び自然生息地の回復」です。環境問題は永く、課題1や課題2といった、企業が環境に悪影響を及ぼさない対策について叫ばれてきました。もちろん、この対策は疎かにしてはならないし、引き続き対策し続ける必要があります。また、課題3の前半にある気候変動緩和についても同様です。地球資源の保護、温暖化対策等です。それらの活動に加えて、この規格が開発された当時は、今ほど叫ばれていなかった、気候変動への適応や、生物多様性、自然生息地の回復といった現在では重要なテーマが、すでに課題と位置付けられていることです。この点こそが、SDGsに繋がるものであり、防災・減災対策に繋がること、気候変動をビジネスの機会と捉えることに通じているのです。具体的に引用するなら、「気候変動への適応」では「組織は、気候変動に対する脆弱性を低下させるために、次の事項を実施すべきである。-将来の世界的及び局地的な気候予測を考慮してリスクを特定し、気候変動への適応を自らの意思決定に統合する。-気候変動に関連する損害を回避したり最小限に抑える機会を特定し、可能な場合、状況の変化に適応する機会を活用する。-既に確認された影響又は予測される影響への対策を実施し、自らの影響力の範囲内でステークホルダーが適応するための能力開発に貢献する。」としています。さらに「気候変動への適応行動の例」がボックスで示されています。少し長くなりますが紹介しておきましょう。「気候変動への適応行動の例は、次のとおりである。-気候変動と更に不確実な気候状況との関係、洪水、暴風、干ばつ、水不足、酷暑などの気候悪化に至る可能性を考慮しつつ、土地利用、都市区画及びインフラの設計・維持を計画する。-飲料水、公衆衛生、食品及び人間の健康に極めて重要なその他の資源の安全を確保し、農業、産業、医学、その他の様々な技術及び技法を開発し、それらを必要としている人々が入手できるようにする。-洪水に対する脆弱性を低下させるための地域的な措置を支援する。これには、洪水制御の一助となり得る湿地帯の復元、都市部での通水性に乏しい地表面の使用の削減などが含まれる。-教育、その他の手段を通じて、回復力のある社会への適応策及び予防策の重要性について意識を高めるための広範な機会を提供する。」としています。早い段階から、気候変動による影響への企業側の適応を求めていたことがわかります。
コラム:防災用語 「車両停止表示器材」一般的には「三角停止表示板」と言われます。なかなか個人の車両には積んでいないのではないでしようか。標準装備の対象ではないため、別途ホームセンター等で購入することとなります。道路交通法では、搭載する規定はありませんが、「故障その他の理由で路上や路肩、路側帯で停止するとき、当該自動車が停止しているものであることを表示しなければならない」と規定しています。停止していることを示す表示を、三角停止表示板を使用して後方車に知らせる必要があります。高速道路や自動車専用道で適用されますが、故障等で車両停止した場合、この表示をしないと、違反となり点数罰・罰金罰となります。
★この日に起きた災害や事件、事故
丹沢地震(大正13年)M7.3死者19、軽井沢スキーバス事故(平成28年)死者15、負傷者26

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