1月18日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
ISO22320:2011危機対応のISO規格紹介!  なかなか目にしない、耳にしないISO規格だと思いますが、翻訳されたJIS規格にもなっている国際規格です。タイトルは「社会セキュリティー 緊急事態管理-危機対応に関する要求事項」となっています。JIS規格は2013年に発行されています。2018年に要求事項をそのまま維持する確認決定がなされています。社会セキュリティーとは、その用語の定義で「意図的及び偶発的な、人的行為、自然現象及び技術的不具合によって発生する、インシデント、緊急事態及び災害から社会を守ること、並びにそれらに対応すること」とされています。ISO/TC292セキュリティー及びレジリエンス委員会では、下部に10のWGが置かれています。WG1は用語、WG2は事業継続及び組織のレジリエンス、WG3は危機管理、WG4は模倣品対策、WG5はコミュニティのレジリエンス、WG6はプロテクティブセキュリティ、WG7は大規模イベント開催、WG8はサプライチェーン・セキュリティ、WG9はクライシスマネジメント、WG10は準備、について規格開発、改正管理等を行っています。ISO22320は、当初TC223にありましたが、統合が図られ、TC292のWG3が担当しています。要求事項規格ですが、現在、外部機関による認証制度の対象にはなっていません。序文には、「この規格は、公共及び民間部門の危機対応組織が、あらゆる種類の緊急事態(例えば、危機、事業の中断・阻害及び災害)に対処する能力を高めることを可能にする」と書かれています。また、1 適用範囲では、「この規格は、効果的な危機対応を実現するために守らなければならない必要最小限の要求事項について規定する」とし、「危機対応に関わる単一の組織における指揮・統制・活動情報並びに連携及び協力のあり方についての基本的な事項について規定する」としています。箇条4から箇条6が要求事項の部分となっています。規格整合化のための「規格共通テキスト-附属書SL」がまだ発行される前の規格でしたから、現在の標準化された規格箇条構成、共通要求事項は反映されていません。箇条4は「指揮・統制に関する要求事項」として、「4.1 一般」「4.2 指揮・統制システム 4.2.1 一般 4.2.2 役割及び責務 4.2.3 指揮・統制体制 4.2.4 危機レベルへの対応 4.2.5 指揮・統制プロセス 4.2.6 意思決定 4.2.7 指揮・統制の資源」「4.3 人的資源」、箇条5は「活動情報に関する要求事項」として、「5.1 一般」「5.2 活動情報提供プロセス 5.2.1 一般 5.2.2 計画策定及び指示 5.2.3 情報収集 5.2.4 情報の処理及び利用 5.2.5 情報の分析及び作成 5.2.6 情報の発信及び統合 5.2.7 評価及びフィードバック」「5.3 活動情報提供プロセスの評価基準」、箇条6は「協力及び連携に関する要求事項」として、「6.1 一般」「6.2 協力」「6.3 連携 6.3.1 一般 6.3.2 連携プロセス 6.3.3 連携の目的」「6.4 情報共有」「6.5 人的要因」で構成されています。いかに指揮・統制が重要かを規格全体を通じて投げかけている規格です。
コラム:防災用語 「家庭の防災計画」YouTubeの“死なない防災!そなえるTV”で防災・減災を訴える、備え・防災アドバイザー、高荷智也氏が著して徳間書店から発刊された書籍です。昨日の本欄に続いての紹介です。“災害で死なない環境を作るための事前対策メソッド”として“避ける”、“耐える”、“逃げる”、“しのぐ”の4つの視点から今日から始めることを促している、まさに各家庭向けに書かれた防災・減災本です。
★この日に起きた災害や事件、事故
南海電鉄天下茶屋駅構内事故(大阪・昭和43年)負傷者296、三井三池炭鉱坑内火災8昭和59年)死者83、負傷者16

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