■備えあれば憂いなし-今日の話題 住み続けられない!液状化現象とその教訓! 昨今の震度6を超える地震発生では、揺れや津波による家屋倒壊とは別に、液状化現象による倒壊が目立ち、その被害が甚大となってきています。建物自体は耐震基準を満たし、頑丈な建造物であっても、地盤の浮き沈みによる影響は受け、全壊・半壊とは言えないのに、わずかに傾いてしまって、住み続けられないという状況が多く見られるようになりました。分厚いアスファルト道路も、液状化によってまるで湖が結氷して、盛り上がる現象のように酷く傾斜してしまうのですから、たまったものではありません。今日は、その「液状化現象」について、実際の事例を含めて紹介したいと思います。液状化による被害は、古くは関東大震災の際にも見られたようですが、今、私たちがすぐに思い浮かぶのは、阪神・淡路大震災時の神戸市沿岸、東日本大震災時の千葉県浦安市、北海道胆振東部地震での札幌市郊外、そして能登半島地震時の金沢市北部や新潟市西部、といったところでしょうか。震源から遠く離れたところでも発生するこの液状化現象は、地震の被害は震源との距離に比例しないということを、私たちに投げかけていると思います。では、「液状化現象」とは、何でしょうか。今一度再確認してみましょう。液状化現象とは何か、どう対策すれば良いのか、次のサイトが詳しく解説してくれています。①東京都「建物における液状化対策ポータルサイト」:本サイトから液状化現象とは何か、直接引用してみましょう。「地震が発生した際に地盤が液体状になる現象」と説明してくれています。土の成分と水分とが分離し始めて、マンホール等の造作物は浮き出て、路面はひびが入り、建物は傾くのが特長です。特に木造住宅は、耐震住宅であっても要注意です。液状化現象って何?|建物における液状化対策ポータルサイト (tokyo.lg.jp)。②国土交通省盛土・宅地防災「液状化現象について」:こちらのサイトでは、より具体的に過去の液状化災害例を紹介してくれています。1964年の新潟地震、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)、2011年の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)、2016年の熊本地震です。また、宅地の液状化に関するマニュアル等も見ることができます。盛土・宅地防災:液状化現象について – 国土交通省 (mlit.go.jp)。そして、ぜひ続いて見てほしいサイトの紹介です。[FNNプライムオンライン「傾き続けるわが家」]:こちらは、液状化現象を捉えたドキュメンタリーで2019年に大賞を得た作品で、動画映像は見ることができませんが、画像と文字で学び直しができます。なぜ液状化現象が起きたのか?北海道胆振東部地震で被害を受けた里塚地区の戦い FNSドキュメンタリー大賞2019|FNNプライムオンライン。また、もうひとつ[産経新聞「ゆがんだ街 庭まで消えた」]です。:こちらは今年元日に発生した能登半島地震での液状化現象、その被害について触れたものです。ゆがんだ街「庭まで消えた」 能登地震で液状化被害千軒超、再建断念も – 産経ニュース (sankei.com)。液状化現象は、年々身近なものになってきています。一度対策について真剣に考えてみませんか。 |
コラム:防災用語 「応急危険度判定」正しくは、被災建築物応急危険度判定といい、巨大地震等によって建物が被災した場合、その後の余震等で倒壊の危険がないか、外壁や窓ガラス、屋根崩壊等の危険度を判定し、注意を促すもので、あくまでも二次災害の防止が目的です。罹災証明のために行う判定ではありません。判定結果は大きく3つに分かれ、“この建築物の被災程度は小さい”と判定されれば「調査済」と書かれた緑色の紙が、“この建築物に立ち入る場合は十分注意”と判定されれば「要注意」と書かれた黄色の紙が、“この建築物に立ち入ることは危険”と判定されれば「危険」と書かれた赤色の紙が、それぞれ貼られます。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 近鉄奈良線花園駅電車追突事故(昭和23年)死者49、鹿島製油所プラント爆発火災(昭和57年)死者2、負傷者6、有珠山噴火(平成12年) |
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