■備えあれば憂いなし-今日の話題 火災訓練~リアル想定してますか? 多くの会社で、火災を想定した訓練を行っていることと思います。一定規模の防火対象物に対して消防法により消防計画の作成や所轄消防署への提出、計画に従った消防訓練の実施などが定められているからです。昨今では、一定規模に満たなくても訓練を行っている会社が増えています。自衛消防組織を設置している会社も多いのではないでしょうか。そこで質問です。訓練に当たって、あなたの会社ではリアルな想定をした上で実施しているでしょうか?例えば、発火場所、発火時刻、季節・曜日、その日の出勤者数、その場の一般人数(不特定施設でお客様がいる場合)、天候・風向き、通路等の障害物、などです。どれひとつ取っても一律ではありません。工場棟のボイラー室ばかり発火源としていると、他の発火源からの火災にうまく対応できません。管理棟の食堂から発火も考えられます。発火時刻も、訓練を行う時間と同じでは、有効ではありません。お昼時や夕方、または夜勤時間帯の発火も想定できます。季節や曜日の対応力の差もあるかも知れません。発火時に自衛消防隊の役割分担では、休みや出張で不在が多く思った通り動けないかも知れません。お客様が来店している人数によっては、避難誘導に相当の時間を要するでしょう。発火源によっては逃がす方向も異なります。風の向きによっても、その日の天候や気象状況によっても変わります。ましてや地震発生による火災であれば、複合的な対応が必要でしょう。このように毎回の訓練で、さまざまに異なる条件想定をしてみることだけで、格段に有効性が高まると言えます。訓練自体は朝9時半に始めるとしても、事前に参加者に対して条件想定を伝え、「このような想定での訓練ですから、それをイメージして行動してください」と言っておけば各自の対応想像力も高まることでしょう。 |
コラム:防災用語 「BCP/BCM」中小企業庁のホームページから引用すれば、「BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画」のことを言います。いかに周到に準備するかが決め手であり、それをPDCA手法により、方針・目標展開~資源確保~力量・教育訓練~運用~モニタリング・内部監査~レビューに至るマネジメントシステムとして回そうというのが、BCM(事業継続マネジメント)です。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 新宿マンション地下駐車場CO2発生中毒死事故(令和3年)死者4、負傷1 |
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