■備えあれば憂いなし-今日の話題 隠れたところのコンセント、大丈夫ですか? コンセント等配電機器からの出火が原因とされる火災は、年々増加傾向にあります。配電機器からの出火は、一般住宅のみならず企業が多く入るビルや工場、作業場でも数多く発生しています。ここではコンセントなどが原因となる火災を中心に述べてみましょう。コンセント火災の類としては、①トラッキング火災、②配線コード火災、③たこ足配線火災、などが挙げられます。①のトラッキング火災とは、コンセント周辺に溜まった埃(ホコリ)に、湿気が加わることでプラグ間の放電によって熱を帯び、やがて発火してしまう現象です。今やパソコンやプリンター、複写機などがビジネスに欠かせない環境下、デスクの奥や、書類庫の奥などのコンセントは、埃にまみれていることが多々見られます。特に文書類や段ボール箱によって隠れてしまっているコンセントは、常に発火のリスクを有しています。私は仕事柄、小売業を営む企業の売場を視察しに行く機会が多いのですが、商品在庫を保管している倉庫で、蜘蛛の巣とともに埃まみれになったコンセントを見たことがあります。②の配線コード火災とは、コードの劣化や損傷などにより、その箇所に強い負荷がかかり、または、長いコードを束ねて使用している中で、高熱を帯び、発火してしまう現象です。事務所ですと、机や書棚がコードを踏み、あるいは椅子のキャスターなどがコードに乗り、劣化や損傷に繋がっているケースをよく見ます。③のたこ足配線火災は、昔からよく耳にしていると思います。ひとつのコンセントから、複数の配線を取り、さらに延長コードの先で複数の機器に繋ぐといった配線により、許容量を超えることでコンセントが加熱、発火する現象です。昨今では、建築段階で多くのコンセントが設計・配線されるようになっているようですが、コンセントが少ない設計による建屋では、どうしても床上に多くの電気コードが這いまわる状況がよく見られるものです。「5Sチェック」や「工場パトロール」「館内巡回」などの機会を活用して、ぜひ定期的にコンセント周りのチェックをしたいものです。 |
コラム:防災用語 「低体温症」低体温症とは、体の奥(深部)の体温が下がり、35℃以下になった状態をいいます。通常、人の深部(腸など)体温は約38℃と言われています。深部体温は直接、脳や心臓に影響を及ぼすことから、35℃以下になることで、意識を失ったり、死に至ったりするようです。32℃以下になると死亡率が約40%になるとも言われています。食品・飲食提供を行う企業においては、冷凍・冷蔵庫はもとより、普段から低めの温度設定がなされた環境下で作業することも多いかと思われます。何らかの事故や災害で、長時間そのような環境下に置かれる可能性はあり得ます。また冬期やその前後の朝晩は外気温が低く、長い時間寒い中で経過する過程では、発症する可能性を秘めています。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 青ヶ島噴火(天明5年)死者130~140、妙高高原大規模地すべり(昭和53年) |
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