5月9日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
自衛消防組織は、実際の時にうまく動けるか? 自衛消防組織は、消防法に基づいて、地震や火災などの災害時に、発災初期の活動を迅速に開始し応急対策をして、建物の利用者の安全を確保すべく設置するものです。組織体制を構築し、役割分担し、消防計画を策定・提出するとともに、訓練を主導するなど、重要な任務を負っています。全ての業種、規模を超えた設置義務はなく、企業の中では設置していないところもあるでしょう。従って法規制に従い、消防組織を有し、計画を作って訓練を行っていることだけでも、防災・減災に向けた活動として優良ですし評価できます。ただし、これまでいくつかの企業に出向き、話を伺うと、有効性の点では疑問を持つ企業が決して少なくありません。ここでは、災害時を念頭に置いて、有効性の点から少し深く考えてみたいと思います。自衛消防組織を有している組織の方はわかると思いますが、組織体制が作られていて、最上位の統括管理者が決められて、その下に「初期消火班」「避難誘導班」「応急救護班」「通報連絡班」などが置かれ、数人ずつが役割分担され名前が入っていることと思います。また、緊急連絡網なども作られ、誰がどこに連絡するとか、連絡先一覧とかの記載があるでしょう。毎年、消防計画を作成して、消防設備点検記録などを付けておくと思います。年に1~2度、火災訓練や防災訓練と銘打って、訓練手順を確認し、「〇月〇日〇時から訓練をしますので手が空いている人は○○が避難集合場所ですので集まってください」などと呼びかけているかと思います。そこでですが、いくつか質問します。①災害時、役割分担通りに動けますか、②指揮する責任者がその日は不在ということはないですか、③連絡先は最新のデータとなっていますか、④日中明るい中だけの訓練になっていませんか、⑤参加者は手が空いている人だけで良いですか、⑥被災状況や風向きによっては、その集合場所に集まれないということはないですか、など実際に災害が発生した時に、有効に機能しない、動けない可能性を秘めた体制、手順、訓練になっていないか、これからひとつひとつ検証していく必要があるかも知れません。
コラム:防災用語 「表層崩壊/深層崩壊」国土交通省のホームページから引用すると、いずれも山崩れ、崖崩れを言い、表層崩壊は、その「斜面崩壊のうち、厚さ0.5~2.0m程度の表層土が、表層土と基盤層の境界に沿って滑落する比較的規模の小さな崩壊、深層崩壊は、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生し、表土層だけでなく深層の地盤までもが崩壊土塊となる比較的規模の大きな崩壊現象」を言います。長い間時間をかけて水分を蓄えた深部層が突然に斜面地盤をえぐるように崩壊。降雨中でない天気の良い日に発生することもあります。
★この日に起きた災害や事件、事故
伊豆半島沖地震(昭和49年)死者・行方不明者30、家屋全壊134

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