6月22日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
安否確認訓練、リアルに実施してみよう!  安否確認の訓練を行っている会社は多いと思います。実際に私が訪ねた企業の6割ほどが、安否確認の訓練を行っています。ただしその方法はさまざまで、災害時に実際に機能したのが数社、訓練しておいたからこそ有効に機能したと話していただけたのは1社だけでした。もっとも災害に瀕していないので機能するかどうか不明という方が圧倒的でしたが。多くの安否確認訓練は、スマートフォンなどのグループ情報共有アプリを使って、総務などの担当者が「〇月〇日の〇時に安否確認の通知を一斉送信するので、気付いた人から返事を返すように」という訓練です。「最終的に〇%の返信率でした」と成果を報告しあって終了しているようです。可能であれば、目標を持つことです。「前回65%だったので今回は80%を目指します」というような目標値を設定することです。そして徐々に100%に近づいてきたなら、「前回3日以内に98%だったので、今回は2日以内に95%以上、24時間以内に75%以上の返信率を目指します」というように、いかに早く100%達成するかを追求するのです。さて、こちらも成果が出たとしましょう。次は、「〇月〇日に実施する」とだけ周知し、時間は事前通知せずに行う、その次は、日にちさえも事前に知らせず、いきなり行うのです。そして安否確認訓練の最後として、非通知による休日夜間送信による安否確認訓練です。ここまで追求して訓練実施していた企業が、実際に有効に機能したと答えてくれた企業でした。その会社の事務所は、2019年に発生した台風19号によって大きな被害を受けた地域にあります。被害が発生したのは、日曜日の深夜のことでした。トップが従業員全員に安否確認コールしたところ、瞬時に100%返事が返ってきたようです。それが確認できたトップは、明日は出社不要であること、営業担当者は客先の安否確認を行うこと、などを即刻指示し、同業他社に先駆けて土砂に埋もれた顧客の車に対応すべく、土木工事会社とレッカー会社に発注をかけたようです。従業員全員の安全が確認できたからこそ、冷静に指示や手配ができたとのことでした。企業の中には、安否確認訓練を行っていない、「緊急時連絡網」だけ作ってあるというのも目にしますが、それでは不測の事態に対応できません。リアルな訓練を普段から積んでおくことが、いざという時に真に機能するのです。
コラム:防災用語 「群衆雪崩」群衆雪崩は、昨年(2022年)ハロウィンで賑わうソウル梨泰院で発生し150名を超える人が亡くなった事故で耳にしていることでしょう。一か所に多くの人が集中し、身動きが取れない中で波のうねりのような現象により、ひとり・ふたりが倒れたことで、その隙間に次々と雪崩のように人が重なり合って、心臓や肺などの胸部圧迫により多くの死傷者が出ます。日本では、2001年7月、花火大会に訪れた人々が会場と駅を結ぶ歩道橋で、11名が亡くなった明石歩道橋事故が起きています。
★この日に起きた災害や事件、事故
ダイナ台風(昭和27年)死者・行方不明者135、家屋全壊73

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