■備えあれば憂いなし-今日の話題 被災後は理不尽なことがいっぱい! これまで発生した多くの大規模災害のその裏には、単に、家を失った、身近な人を亡くしたといった直接的な悲しみとは別に、災害の混乱に紛れて、多くの犯罪が発生し被災者の方々に二重の不安や悲しみを与えていることをご存じでしょうか。また被災地では、犯罪に至らない一部の人の理不尽な発言や行動が多く見られることをご存じでしょうか。特に犯罪では、「避難した後の無人となった家や企業の事務所を狙った住居侵入、金品盗み」「ボランティアを名乗った家財道具や下着ドロ」「農地などからの野菜や果樹の詐取」「被災高齢者を狙った力による暴力、口による暴力」「女性への性的暴力、わいせつ行為、のぞき見」「無人となったコンビニやスーパー荒らし」といった事案が発生し、都度、ニュースとなって流されています。また、災害弱者への家屋の修理を名目にした詐欺事案や、支援金や義援金支給を名目にした詐欺事案など、災害時の不安につけこんだ新手の犯罪も発生しています。また行政から支給された毛布や食料品などの奪い合い、差別的発言、避難所内の場所善し悪しのいやがらせ、アレルギーなどへの配慮不足、音や明るさの価値観違い、数えたらキリがないほどのさまざまな理不尽行為に日夜悩まされるようです。このようなことが発生しないよう、避難所運営側もさまざまに対応策をとっていますが、容易になくなるものではありません。ひとりひとりが災害に遭遇し、被災した場合に、一時であれ長期であれ、どう日々を過ごし生活維持するか自らも対策し、人との関りが好き嫌いに関わらず協力しあっていかないとならないのが、被災後の日々となることを認識しなければなりません。「防犯ブザーを絶えず持ち歩く」「ひとりで行動せず必ず複数人で行動する」「無人となる自宅や事務所は、万一無くなってしまっては困るものを残さない」「人の目に触れにくいところ、ひとりになるところ(例えばトイレ)に不審なモノや不自然な跡がないか注意する」「皆で協力し合ってパトロールする」「被災者通し声を掛け合い互いに注意喚起しあう」「自ら差別するような言動は慎む」「過去の犯罪事案を知る」最後に記した“過去の犯罪事案を知る”ということは、起きる可能性がある分、嫌なことで耳を背けたくなると思いますが、それが自身の身を守ることに繋がる知恵を生むと思います。 |
コラム:防災用語 「フェーン現象」水分を多く含んだ空気が山の斜面を上り、山を越えて反対側に吹き下りた際、風下側で吹く乾燥し高い温度となった風のことを言います。北陸地方での発生が多く見られます。この現象が発生した場所でひとたび火災が発生すると大火となることがあります。また、熱中症についても要注意です。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 阿蘇山噴火(昭和33年)死者12、負傷者28、梅雨前線豪雨(昭和36年)死者・行方不明者357、家屋全壊・流失1,758 |
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