■備えあれば憂いなし-今日の話題 地震後の井戸水は要注意 井戸水は、一般家庭のみならず、多くの工場でも使われています。企業によっては水道水と井戸水の両方を使い分けしているケースも見られます。水道水に比べて、設置や維持に多少費用がかかるとしても、特別の基準がない限り使用量に限度はなく、水そのものは無料であることから、一度井戸水にしてからは、枯れない限り継続して使用し続けていることでしよう。井戸水は、地下水を汲み上げますが、浅井戸と深井戸とがあるのはご存じでしょうか。浅井戸は、地表から8メートル程度以内から汲み上げ、地下の層が多くないことから地上の浸透物に影響を受けやすく、また消毒工程がない分、ウイルスや細菌が混在する可能性もあり、通常は冷却や清掃、トイレ排水などに利用されていて、飲用に利用することはないでしょう。片や、深井戸は、地表から30メートル程度以内から汲み上げ、地下の層が多い分、濾過工程が働き、消毒工程がなくても、ミネラルを含んだ清んだ水が得られることから、飲用にも利用されることがあります。もちろん飲用として利用するには、専門機関によって水質を検査し、飲用適でなければ口にすることはできません。そこで今日の話題ですが、普段そのように井戸水を活用している中で、近隣で地震や火山噴火といった災害が発生した場合、井戸水は大丈夫か、そのまま使い続けて良いかといった点について、はたして気が回るかどうかということです。災害が発生すると、建屋や設備などに影響はない程度であったとしても、地下に影響がないとは、即座に判断できない場合があるということです。地下断層が動き、あるいは周辺の土砂崩れによって、または地下奥深くからの噴出物によって、水質に異変が生じる可能性は十分あります。また状況によっては、変化した層によって、汲み上げの継続から地盤沈下がいきなり起こることも、ないとは言い切れません。よって、井戸水を利用している限り、飲用できる水質であったとしても、一旦飲用禁止とし、水質検査を行うことを検討したいものです。また専門業者や行政から、井戸水継続使用の確認を得ることが大切です。 |
コラム:防災用語 「レジリエンス認証制度」積極的に事業継続に関わる取り組みを行う企業を認証する制度です。内閣官房国土強靭化室のもと「一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会」が認証事務を務めています。認証を取得すると、例えば中小企業者が防災に資する施設などの整備を行う際、日本政策金融公庫による融資「社会環境対応施設整備資金」が利用でき、金利が優遇されるといったメリットがあります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 なし |
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