■備えあれば憂いなし-今日の話題 過去の大災害時の自衛隊の活動 自衛隊と言えば、すぐに自国防衛とか、海外派遣の是非、武器供給のことなどで話題になりがちですが、何といっても重要な使命が、国民の保護ということから、大規模災害時には、要請によって災害地に駆けつけ、さまざまな地域支援を行う任務を有していることを、自然災害が多い日本に住む国民は、より理解し、感謝することを忘れてはならないと思います。これまでも、この数年間における大災害を振り返っても、そこには必ず、自衛隊員の姿がありました。少しだけ、その活動を振り返りたいと思います。1995年に発生した「阪神・淡路大震災」では、要請を受けると直ちに現地に自衛隊員を派遣、昼夜問わず復旧支援活動が行われました。医療チームは特設サイトで診察や治療に従事、陸上隊員は、壊滅し、又は消失した建屋を解体処理、道路復旧や仮設住宅の建設にも従事しました。2011年に発生した「東日本大震災」では、数万人の自衛隊員が、前述したような活動支援に加えて、津波で流された行方不明者の捜索を、陸地のみならず海中に潜っても行われました。遺体収容作業や、一時的な遺体埋葬も、自衛隊員らの手によって行われ、テレビ画面を通じてその活動を見守った人も多かったのではないでしょうか。福島原発事故でも、例えば封鎖地域の一時監視や、放射線量の測定、除染活動も担っていただいたようです。2016年の「熊本地震」では、土砂崩れや橋の崩壊への復旧支援に尽力しました。またどの災害時も、飲料水の住民への供給や、早期の炊き出し、風呂に入れない人への入浴サービス提供など、かゆいところに手が届く、さまざまな支援があったことも忘れてはなりません。自衛隊員の普段からの装備や訓練、必要物資の手配や保管があるからこそ、出来うることであり、今後も、災害が発生すれば、自衛隊員の姿を目にすると思います。その時は改めて感謝したいと思います。 |
コラム:防災用語 「リンゲルマン効果」リンゲルマン効果とは、無意識下の手抜き現象を言います。人間の心理現象のひとつで、共同作業に際して特定の役割を持たずに作業に従事すると、無意識に手を抜いてしまうさまです。言い換えて、集団の中ではひとり行動よりも発揮する力が減少するともいわれます。災害時に向けて、多くの企業で防災訓練が行われていると思いますが、役割ない集団行動で、このような現象が生じることは良くありません。ひとりひとり自覚し、役割を担いまたは自分事として個人行動で命を守るよう促すことで、パワーを最大化できると言えます。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 なし |
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