8月30日 朝礼話材

■備えあれば憂いなし-今日の話題
損害保険会社の人は防災に詳しい!?  みなさんの会社や自宅に、損害保険会社やその代理店の募集人の方が訪ねてくることはあるでしょうか。保険会社やその代理店の募集人は、保険商品の紹介や営業活動や契約更新活動を行うために、新規客先の開拓や、既存客先を訪問して相談対応を行い、または客先が災害に遭ったときに、契約内容に基づいて保険金支払いに向けた対応、手続きをすることが主な業務です。その業務を円滑に、かつ客先の役に立つためには、リスク管理に関する知識が必要であり、その高度な理解と知見が、保険募集人の力量に直結しています。特に損害保険では、自動車事故や建物火災の知識とは別に、昨今、自然災害や防災・減災に関する知識を持つことが、極めて重要になってきています。その知識をもって普段から客先にアドバイスしたり、客先からの質問に適切な回答や説明ができたりすることが、客先からの信用に大きく繋がるからです。被災後に、客先が契約している保険内容に対する的確なアドバイスをすることはもとより、災害に遭う前に、客先が財産や命を失わないよう、または被災の程度を小さく留めるために提供するアドバイスができる程度が、保険業界自体の使命、かつ課題にもなってきているのです。なぜなら、昨今の自然災害は、規模も大きく頻度も多く、それによる被災の程度が甚大で、ひとたび大きな災害が発生すると、保険金の支払総額が巨大化しているからに他ならないからです。保険金の支払総額の巨大化は、保険会社の経営維持に深刻な影響を与えます。かといって、客先からの保険料支払い額を上げることは容易ではありません。保険離れや契約保険金額の減少、イコール保険料収入の減少に繋がるからです。従って、契約保険金、保険料を維持しながら、被災時の支払額を大きくしない、願わくば、減少させることが、経営の安定化に繋がるのです。それは、保険募集人の客先への防災・減災に繋がるアドバイスを的確にしていくかに関わるということになるということです。募集人には、気象の知識、気候変動や地震等の知識とともに、被害を最小にとどめるための知識を日夜積むようになってきています。保険会社によっては、気象予報士の資格取得に向けた育成を図ったり、防災士資格保有者の増強を図ったりし始めています。また、中には、保険会社や代理店が、防災・減災に関するセミナーを開催し、あるいは企業に出向いて出前セミナーを行うなど、付帯サービスの提供を強化している事例も見られます。みなさんの会社や自宅を訪ねる損害保険の募集人の方には、保険に入らされるといったマイナスイメージを抱かずに、ぜひ、防災・減災に繋がる直接的な知恵を提供してもらうようにお願いしてはいかがでしょうか。
コラム:防災用語 「森林根腐れ」絶えず風雨にさらされ、あるいは高温によりウイルス等に浸食されるなどして、木々の根が腐り、それが広域に広がると、少しの風雨や地震等の災害で地滑りや土砂崩れが発生しやすくなります。また、大木の根腐れでは、その重心の上昇によって、天候の悪い日でなくても、いきなり倒木してしまう可能性があります。大木の下で雨風をしのぐ、または大木の近くにテントを張るというときは、特に大木の下部が腐って枯れていないか、気にしてみましょう。
★この日に起きた災害や事件、事故
バングラディシュ洪水(昭和63年)死者約3,000、台風第10号(平成28年)死者・行方不明者27

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