■備えあれば憂いなし-今日の話題 葉っぱの擦れ合いでも山火事になる!? 一般的に、山火事は、タバコの火の不始末や、焚火の残り火といった人的な要因によって発生しています。我が国でも、山火事全体件数の約7割が人的要因のようです。よって人的な要因を排除すべくさまざまな対策がとられています。主に入山する人々への規制(行動制限)や注意喚起です。過去の事例では、車のマフラーからの熱放射による発火や、ごみとして捨てた鏡、ペットボトルの収斂による発火があるようです。しかし、山火事の中には、まつたく人為的でない、自然発火もあるということを知っているでしょうか。もちろん、噴火による噴出物から引火した発火は容易に考えられますが、そうではない、えっと思う発火もあるようです。ひとつは「熱波」による発火です。異常乾燥下で、気温が上昇すると、植物の中にある水分が蒸発して、油分濃度が高まり、熱風が吹き付けることで発火します。もうひとつ「太陽熱」による発火です。枯れ葉に強い太陽光が当たり続けることで発火するのです。さらにもうひとつ、葉っぱどうしの擦れあいでも、発火することがあるようです。枯れ葉が擦れ合うことで摩擦熱を発し、発火するというものです。いずれも、異常高温、異常乾燥が引き起こす現象であり、元をさかのぼるとやはり地球温暖化に行きつくのです。山火事は、小規模の火災がたちどころに拡がり、大火災へと発展します。それによって、住むところを追われた動物たちが、街中に移動し危害を加えるようになり、また火災そのもので多くの希少動物が焼死するなど、生態系が大きく変わってしまう災害です。また火が住宅に迫る場合もあります。オーストラリアや北米、ハワイ州マウイ島での山火事とその影響は、よく報道されご存じと思います。山火事を防ぐには、人的対策はもとより、やはりコツコツと地球温暖化対策を推し進めることに尽きると思います。 |
コラム:防災用語 「免震、制震、耐震」免震は、建物と基礎との間に免震装置を付け、地盤と建物とを分けることで揺れを建物に伝えない構造、制震は、建物の中に揺れを制御する装置を付け、揺れを吸収する構造、耐震は、揺れに耐えるよう建物に筋交いなどを付ける構造です。免震と制震は、基本的に建築する段階で取り付けますが、耐震はすでにある建物に取り付けることができます。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 台風13号(平成5年)死者・行方不明者48、負傷者391、家屋被害87,200、三宅島噴火全島避難(平成12年) |
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