■備えあれば憂いなし-今日の話題 3.11の時の東京ディズニーリゾートを振り返る!③ これまでお伝えしてきましたが、公開されている資料によれば、東京ディズニーリゾートでは、東日本大震災を受け、地震対策を再検証し、今後取り組む課題を検討したとし、地盤改良や耐震補強してきていたことが功を奏し被害を最小限に留められたこと、建物設備、物資・資材、救護計画、教育・訓練計画、行政機関との協力体制を示した地震対策基本計画や、時間経過に従い各部門がとるべき行動を示した対応マニュアル、年4回の総合防災訓練、建物ごとの年間180回以上の訓練を積んできていたことが、混乱することなく対応できたこと、非常食や水、帰宅支援マップなどの備蓄により帰宅困難なゲスト全員への提供ができたこと、など振り返り、さらに今後、発災想定をさらに追加し、条件に応じた対応がとれるよう、基本計画及び対応マニュアルを見直すこと、帰宅困難となったゲストへのよりスムースな提供を見直すこと、既存の自家発電設備に加え、約15,000kw出力を持つ自家発電設備を導入すること、などが記されています。オリエンタルランド社のこのような緊急事態に向けた施策は、国内のあらゆる企業の目指すべき方向性ではないかと思っています。同資料では、最後に、OLCグループのCSR方針として5つ掲げています。「かけがえのない地球環境への思いやり」「社会からの信頼につながる誠実さ」「未来をひらく子どもたちの笑顔」「新たな感動を創造する活力あふれる人財」「お客さまと社会にひろがるハピネス」とし、その中心に「企業使命」として、自由でみずみずしい発想を原動力にすばらしい夢と感動、人としての喜び、そして、やすらぎを提供します、と結んでいます。ここでは紹介いたしませんが、オリエンタルランド社がキャスト向けに配付している社内報には、当時多くのゲストから寄せられた、震災時のキャストの対応に対する感動メッセージ、声が多数掲載されています。緊急時の対応さえ、感動に変えてしまうオリエンタルランド社の普段からの取り組みは、これから生き抜く企業へのメッセージでもあると思っています。 |
コラム:防災用語 「液状化現象」液状化現象は、1995年にあった阪神淡路大震災で、沿岸付近で発生し報道されたことで知った人、2011年にあった東日本大震災で、千葉県浦安市で発生し報道されたことで知った人、多いことでしょう。強い揺れで地盤が強い衝撃を受けると、土中の粒子が動き、土中にある水分があふれるとともに、場合によっては地盤沈下して、土中に埋設されていたものが飛び出す、家屋が傾斜するといった現象です。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 第2室戸台風上陸(昭和36年)死者・行方不明者202、建物全壊・流失15,238、台風第13号(平成18年)死者・行方不明者10、負傷者448、家屋全壊159 |
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