■備えあれば憂いなし-今日の話題 異常事態でテンションが上がる人へ 世の中には、一定の割合で、異常事態や緊急事態の発生に強く興奮しテンションを上げて、そのような事態を他人事の目で直視するタイプの人がいると言われています。そのような人は、自分に危険が迫らない限り、冷静にその現実をただの見世物として楽しむということを平然と行うようです。通常、人々はそのような現実に目を背け、あるいは怖がりそのような映像を直視できない場合が多いと言われますが、そのタイプの方々にとっては、それは普段なかなか目にできない事象を、逃げることなくただ強く関心を抱いて見続けるようなのです。もちろんその異常事態や緊急事態によって異なるようで、事故等によって多くの死傷者が発生するような事象で興奮する人もいる傍ら、そのような事象は関心なく、自然災害による被災の大きさに興奮する人もいるようです。いずれも発生する事象によって、それらのタイムリーな報道にワクワク感を抱き、移り変わる被害の大きさを楽しむようなのです。逆に言えば、そのような人々はそのような事象を普段から待ち望んでいるとも、専門家は言います。刺激的な事象がないと退屈感を抱くというのです。このような心理は、悪く言えば犯罪と紙一重であり、自己の気持ちが危険を冒すことになりかねません。しかし、良い方向に活かせるとすれば、そのような事象を科学的に学習し知見として蓄え、そのような事象を真っ向から見て、被害を最小限にすべく防災や減災に向けた行動、あるいは消火活動や救助活動、さまざまな支援活動へと結びつけることも可能なタイプとも言えそうです。増水した川を見に行く、地震を動画で丁寧に撮る、津波をドローンで楽しむというような心理行動を、防災・減災・救助活動に活かすのです。危険を知り、知っているからこそ気を付けながら、そこで難に出くわした人々に寄り添うことが、そういうタイプの人にはできると思うのです。異常事態や緊急事態で、ついついテンションが上がってしまう人へ、それを自覚したならそれは、防災や救助の資質があると思って良いと思います。ぜひ単にそれらの事象を傍観するのではなく、一歩進めて、その現場で役立つ行動をする側に回る、そのような自分の活かし方を探してみてはいかがでしょう。 |
コラム:防災用語 「防災会議」防災に関する重要事項の審議及び決定を行う会議体です。一番上位に「中央防災会議」があり、会長は内閣総理大臣、委員は防災担当大臣及びその他の国務大臣、指定公共機関の代表者、学識経験者で構成されます。その下に都道府県単位の「地方防災会議」があり、さらに市町村、自治会単位の「防災会議」があります。 |
★この日に起きた災害や事件、事故 日向大隅地震(寛文2年)M7.6、家屋倒壊約3,800津波あり |
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